ちょっとダイエットとは関係ないが、私は子供の頃から酷い肩こりに悩まされている。母親も姉も肩こりが酷いので、もしかして遺伝というか家系的にそうなのかもしれないが、何しろ小学校三年生の時に「背中が痛い」と泣き喚いて、病院に行ったら「肩こり」と診断されたというほど、年季の入った凝り性である。

その上大人になってからは、これに「職業病」というものまでプラスされてしまったのだから、大変だ。腱鞘炎に悩まされ、頭痛にのたうち回り、背中の痛みが内臓まできて、しょっちゅう「胃が痛い」などというようになった。

そのため指圧、針、整体などに定期的に通った時期もある。でも、基本的にそれは、根本的な解決にはならないので、軽い症状の時は柔軟体操をやって凌ぐ…というのが大人になってからの私と肩こりの付き合い方だ。

私は抗生物質を飲むのも嫌いなので、どれほど頭痛が激しくても、滅多なことで薬は飲まない。整体でも指圧でも、痛みが激しくなってから行くのでは手遅れで、何回も通わなくてはならなくなるため、「そろそろ危ないな」と思ったら、その部位に対して効果的な体操をするようにしているのだ。

それでも忙しい時期になると、ゆっくり体操をする時間がなくなり、ある朝突然、まったく首が動かなくなったりすることがよくある。それが先週、旅行から帰ってきた私の身に、久し振りに起きたのである。いや、そうなる兆候はかなり前からあったのだが、身体を騙しつつ、夜の体操も続けていたので、きっとすぐによくなるだろうと考えていたのだ。

ところが旅行から戻った次の日、首の痛みが頭痛にまで発展してしまったため、私は近所のカイロプラティックに行くことにしてしまった。整体やカイロというのは、個人によって合う合わないがあるため、なかなか難しいのだが、去年近所にオープンして以来、低価格だし一度行ってみようかと思っていたため、「これはそろそろ指圧か何かに行ったほうがいい」という状態になった時、真先に浮かんでしまったのだ。

で、ここからがダイエットの話になるのだが、カイロや整体は基本的に「身体の歪みを直す」というのが売りだ。そして「美しいプロポーション」を手に入れるためには、身体の歪みを直さなくてはならない…というのは、ダイエッターにとって今や常識である。

だから肩が凝って「久し振りに指圧に行こう」と思った私の頭に浮かんだのは、「どうせ行くなら歪みも直してくれるカイロに行ったほうが、ダイエットにもいいかも」という考えだった。

そして結論からいえば、カイロに行ったことでどうもどこかの筋を痛めたらしく、今、右肩から肩甲骨、右の二の腕にかけて、激しい痛みに襲われている。特にパソコンのマウスを持つのが苦痛で、メールを一件見てはマウスから手を離さなければ、とても耐えられないというくらいに痛い。しかもその痛みは日毎に増してきて、最近は二の腕と肩に消炎剤のシップを貼っているという始末。

これは明らかに「他力本願」を選択した私の、自業自得の結果である。私は今、夜毎ヨガをやっており、ヨガというのも体の歪みを直すものであるにも関わらず、何で他人の力に頼ろうと思ってしまったのか、我ながら自分の「安易なほうに流される」という性格がイヤになる。

今週の体操がすべて△マークなのは、痛みのためにいつも通りの運動ができなかったせいなのだが、その分、問題の部位を直すための体操は大分丁寧に行った。そのせいか昨日辺りからようやく痛みが緩和してきた。

「美しくなること」は、他力本願でやろうと思えばいくらでもその方法がある。サプリメントやエステもそうだろう。それらすべてが悪いとは思わないが、やはり自分の身体は自分でメンテナンスしなければならないのだと、強く思った出来事だった。