「物言わぬは腹膨るる業なり」という諺がある。
言いたいことを言わずにいると身体に悪い…という意味だが、恐らくこれは、「我慢するとストレスが溜まる」と言うことと同義だろう(違うか?)。「物言えば唇寒し秋の風」という芭蕉の短歌もある。人の悪口を言うと後から寒々とした気持ちになる、という意味らしい。
タバコを吸ったり間食したりする理由に「口寂しい」という理由を挙げる人は多い。実は私はタバコを吸うが、実感としては「手持ち無沙汰だから吸う」というほうが強いけれど、もしかして「口寂しい」と感じている部分もあるのかもしれない。
スナック菓子が目の前にあれば、なんとなく手を伸ばしてしまうのも、人と一緒にいる時のほうがタバコの量が増えるのも、「手持ち無沙汰」なのか「口寂しい」のか、よくわからない。
人と一緒にいて、話をしているのに「口寂しい」とはこれいかに? という感じだが、何にせよ、様々な要因で、人は「口」に物を運ぶ。口に物を運べば腹が膨れるのは当然だが、最初に紹介した昔の方たちの言葉によれば、口が物を言わなくても腹が膨れるらしい。そして物を言うと唇は寒くなるらしい。つまり、「口」はしょっちゅう寒くなったり寂しくなったりしているらしい。
「ストレス太り」というのは、別に「ストレス」というものが直接身体に脂肪を与えるのではなく、ストレスによって食べ過ぎてしまうことによって太ったことを言う。言いたいことを言えなかったり、人間関係で神経を使ったり、悲しいことがあったり、物事がうまくいかなかったりすると、ストレスは溜まる。
私は今、「物事がうまくいかない」という状態の真っ只中にあり、ストレスが溜まっている。つまり、ダイエットが全然うまくいかないのだ。そんな「ささやか」なストレスを人に年中愚痴るわけにも行かないので、腹が膨れる。「腹」とか「口」「唇」なんて単語に過剰に反応するのも、全てダイエットによるストレスのせいではないかと思う。
ダイエットがうまくいかない、だからストレスが溜まる、ストレス発散法として「食べる」……なんてことになるのが一番マズイのだろうが、気持ち的にはそのくらい追い詰められている。ストレスを理性(?)によって押し込めて、とにかく食べるということから目を逸らそうと思うのだが、これがまたストレスになる。
私はどうやら今、ダイエッターとしてかなり危険なところにいるようで、自覚症状もある。考えてみれば2年間、毎日「体重」と戦っているのだ、ストレスが溜まらないわけがない。その上、戦っているのに戦果が一年も現れない膠着状態が続けば、ストレスどころの話ではない。
これ以上、ストレスが溜まらないために、私はこれから迎えるGWに勝負をかけることにした。って、単にちょっと引きこもって、外食をしないというだけなんだけど。
でもこの一年、仕事の都合で毎週外食が続いた私が、一週間外食を控えればきっと効果があるはずだ。物を言わないと腹が膨れてしまうので、ここに宣言してGWに突入しようと思う。
再来週の報告をお楽しみに!
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