先週、500g減に成功した私。別に私の身体は一週間を目安に体重の増減をしているわけではないので、今週ももしかしてもう少し、例えば100gとか200gくらい痩せるかもしれない! とかすかに期待していたのだが、残念ながら全く変化しなかった。

本当に、体重の変動というのは不思議なものである。せっかく痩せたのだから、絶対に戻さないぞ! という気持ちと、せっかくだからもう少し痩せたい! という強い気持ちがあったため、今週は体操にも力を入れ、ポイントもかなり低めに抑えたつもり。でも、体重は動かなかった。不思議である。

しかし、全く体重が変わらないという状態も、「ずっと変わらない」というのと、「この間は落ちたけど、今日は落ちない」という程度では、体重計に乗った時の気分が全然違う。

努力しているのに変化がないというのは確かにどんな時でもあまりいい気分ではなく、がっかりすることには違いないのだが、それでも今週は、減った体重をキープしているということだけで、なんとなく嬉しい。かなり見慣れた「52.5kg」という数字ではなく、「52.0」という新しい数字を見るたび、「よし!」と意味なくガッツポーズをしてしまう。

こんなに苦労して、ストレスを溜めて、やっと減らした500gである。何としてもキープしたいという気持ちが強く、それに成功していることで、精神的にもこんなに違うのだろう。本当にダイエットをしていると、精神的な面がいかに肉体に影響するかということを、強く実感する。

イライラすれば食べたくなるし、食べれば当然体重が減らず、さらにイライラする。ストレスによって生まれた『食欲』を消化しようと食べてしまうわけにもいかず、我慢によって更にストレスが発生する。ところが、ちょっとだけでも痩せると、まずあんなに巨大だったストレスが減り、少しでもこの状態をキープしようという思いに変化する。

そのためにする「我慢」は、決してストレスにならない。ここのところ続いていた悪循環が、たった500gで断ち切れるのである。単純と言われれば、確かにこの上もなく単純なんだけれど、食事というのは毎日のことである。しかも少なくても一日に2回、多ければ3回もある日常の問題だ。

人によって生活習慣の違いはあれど、朝起きて食事して、会社に行ったりちょっと用事を済ますと、もう昼食は何にしようと考え、食べ終わってまた数時間仕事をすれば、すぐに夕食の時間である。すべての食事をコンビニのお弁当で済ませる人はともかく、一回でも自炊をするという人なら、食事にかける時間は、結構なもんである。

買い物、調理、そして食べる時間……一日に3回とも自炊するなら、大げさでなく、一日の大半を食事に使っていると言っても過言ではないはずだ。それほどに時間を占める「食事」。その食事を常に「我慢」を念頭に行っていれば、ストレスが溜まるのは当然であろう。

だからこそ、単純なことに喜び、自分を鼓舞する理由を作り上げ、上手にストレスをいなすことが、ダイエッターにとってはとても大切なのだと、つくづく思う。