赤とピンクの相性は、決してよくはありません。近づきさえしなければトラブルを避けられるのですが、なぜか関わり合ってしまう運命にあり、小競り合いが絶えない、それがふたりの関係です。
赤にとっては、ピンクの立ち居振る舞い、考え方、生き方のすべが気に障ります。何が悪いというわけではなく、趣味の違い、生理的な違和感としかいいようがありません。一方のピンクにしてみても、赤は短気で、いつもいら立っているように見えます。何をするにしても、もう少し余裕を持ち、ソフトに対応できないのだろうか、と思ってしまいます。
そんなふたりですから、近づかなければいいのですが、なぜかお互い、相手の存在が気になってしかたがない。自分には無関係と無視できないところが、このふたりの不幸なところです。
このふたりが一緒にいると、大きなトラブルというより、小さな衝突がしばしば起こります。ピンクは、常に赤に対しておびえ、気を遣うことになります。何しろ赤は我慢を知りません。あるいは、我慢しても長続きせず、やがては爆発してしまいます。怒りをぶつけられるかわいそうなピンクは、ひたすら内側にため込み、ストレスで倒れてしまうようなことが、あるかもしれません。
赤とピンクが親子関係だった場合は、避けられないだけに、より難しくなります。お互いに相手のことがさっぱり理解できず、話し合っても会話が噛み合いません。何を話しても、誤解がどんどん重なっていくだけで、よい方向には向かいません。基本的に愛情がないわけではなく、関心があるから相手のことが気になるわけで、特に赤がもう少し心を広く持ち、ピンクのキャラクターを受け入れるようにすればよいのですが……。
そんな赤とピンクが異性同士だった場合。お互いに相手が気になり、無視できずにいるため、つい勢いにまかせてベッドインする可能性もあります。お互いに相手をよく知らないうちは、自分と違った部分を魅力的に感じ、またやさしく接することもできますが、付き合いが長くなり相手のことがだんだんわかってくるにつれ、「本当にこれでよいのだろうか」と、思うようになります。
最初は熱に浮かされて、恋人気分を味わったとしても、やがてはふたりの相性の悪さに気がつくでしょう。浅い付き合いならまだしも、結婚まで考えているとすれば、もう一度よく考えたほうがよいでしょう。赤にとって、ピンクは自分の将来の夢を理解してくれず、やがては足を引っ張る存在になってきます。ピンクにとっての赤も、余裕と落ち着きのない、安心感のない相手です。
そんなふたりが結婚しても、幸運はやってきません。ピンクと赤の間に、決して愛情がないわけではありません。むしろ、近寄り過ぎるためにトラブルが起こるのですから、適度な距離を保った大人の付き合いを心がける、それがふたりにとってベストです。また、距離を置くことが、逆にお互いの長所を認め、ふたりの組み合わせに幸運を呼ぶきっかけとなります。