オレンジとグレーの相性は、悪くはありません。ただしこのふたりは生活習慣も住んでいる世界も異なるため、なかなか出会いにくく、仮に出会って付き合いが始まっても、継続するのは難しい運命にあります。
オレンジにとってのグレーは、初対面からあまり強い印象を残しません。もともとオレンジは、あまり周りを見るタイプではありません。ふだんから自己主張や自己宣伝をしないグレーは、オレンジにとっては路傍の石同様、意識に残らない存在です。一方のグレーからオレンジを見ると、華やかで個性的な、自分にはない強烈な魅力を備えた人間と映ります。初対面からほのかな憧れの気持ちを抱きますが、控えめなグレーは、もちろんそれをオレンジに伝えることなどできません。
何かのきっかけでオレンジとグレーの付き合いが始まった場合、グレーがオレンジの面倒を見たり、サポートをしたりすることで、ふたりのバランスはよくなります。オレンジはややわがままで、他人に甘えたいタイプ。グレーは自分が人の役に立つことを、喜びとするタイプ。需要と供給がうまくかみ合い、ふたりの関係は落ち着いたものとなるのです。
オレンジとグレーが同性同士の場合は、ややグレーの片思い的な関係になりますが、それほど極端な形にはなりません。でも異性同士の場合は、この傾向が顕著となります。オレンジは無意識のうちにグレーの気持ちを利用する形となり、本来のわがまま、マイペースぶりを思う存分発揮するようになってしまいます。
一方のグレーは、たまには自分の気持ちもわかってもらいたい、と寂しい思いをしつつも、自分だけに許すオレンジのわがままを、愛しく感じたりもします。ややバランスを欠いたオレンジとグレーの関係ですが、それなりに相性はよく、一緒にいることで精神的には安定します。
ただ問題なのは、オレンジとグレーを取り巻く環境で、ふたりの間に第三者が関わってくると、ふたりの間はぎくしゃくし始めます。オレンジの友人や家族はグレーを評価せず、グレーの友人や家族は、オレンジのようなタイプの人間を嫌います。せっかくうまくいっていたオレンジとグレーのよい関係も、周囲の口によって引き裂かれる可能性があるのです。
オレンジにとってのグレーは、恋愛の対象としてはやや物足りない相手ですが、結婚を考える場合は、決して悪くはありません。燃えるような恋とはならなくても、落ち着いた家庭を共に築くには、頼りになり、信頼できる相手だからです。このふたりにとって障害になるのは、お互いの友人や家族、また仕事の都合などで、それさえ乗り越えられれば、よい夫婦となるでしょう。特にふたりの運気は、中年以降、老後に上向いてきます。