・1行の文字数は35文字まで
メールは1行が短かすぎても長すぎても読みにくいもの。メールソフトには自動改行の機能が搭載されていることが多くあります。例えば1行37字で通常設定してあるOutlook Expressに1行40字のメールを送ると、37字で自動改行され、次の行は3字だけといった読みにくいメールになってしまいます。そのため、届いた文章を読みやすくするには35文字以内が適当。
メールを送る際には、内容が一目でわかるような、シンプルだけど、具体的な件名を入れよう。一日に何10通もメールを受け取る人が増えている中、内容のわからないメールではまともに読んでもらえない可能性があります。例えば、「お知らせ」だけでは何のお知らせかわからず、そのまま見過ごされてしまう危険が。「打ち合わせ日変更のお知らせ」など、件名だけで内容がわかるように、上手な件名をつけるよう心がけよう。
手紙と違って、情緒的な挨拶文や長い挨拶文は不要ですが、唐突に用件から始まるのも失礼にあたります。出す相手によって使い分ける必要です。例えば親しい友人であれば、「元気ですか?」とか「昨日はありがとう」など軽い感じでもよいでしょうし、取り引き相手なら「いつもお世話になっております」などから始めるのが無難です。
メールはできるだけ短くするのが原則ですが、長い内容のメールでは、ずらずら書き続けず、行間を開けて読みやすくしましょう。必ずしも改行ごとに空白を入れる必要はありませんが、5行を目安に段落をつけ、空白行を入れるように心がけよう。
メールの署名は基本的には自分の連絡先を相手に伝えるためのものですが、メールを締めくくるサインとして、少し凝ってみれば、楽しいメールになります。ただ、凝り過ぎには要注意。キャッチフレーズを入れたいなら1行にとどめ、全体の量も10行程度にとどめておきましょう
メール本文には例えばデジカメの画像やエクセルでつくった表計算データを入れることができないので、そういうものを送りたいときは「ファイル添付機能」を使うことになります。そのときに注意したいのは、相手のメールソフトのファイル添付の方式。メールソフトのファイル添付方式は、ウインドウズの「MINE」マックの「BinHex」UNIXの「uuencode」の3種類です。送信側と受信側の変換方式が違うと、文字化けが起こります。また、画像ファイルはOSが違うと開かなかったり、エクセルやワードを持っていない人にそれらで作成した書類を送っても開くことができないので、作成したアプリケーションは明記しましょう。また、テキストファイルで数行の文書なら、わざわざ添付せず、直接メールの本文に入力したほうが、相手に親切です。
画像や書類を送る際、あまり大きなデータを送るのはマナー違反です。大きなファイルを添付すると受信に時間がかかって電話料もかさむし、保存のメモリも食うので受信者にかなりの負担をかけてしまいます。もし、どうしても大きなファイルを添付しなくてはならないときは、迷惑をかけないように、圧縮しよう。圧縮は「圧縮・解凍ソフト」で簡単にできます。このソフトは複数のファイルをひとつにまとめることができるので、いくつかファイルを送るときも活用しよう。
返信の作成を選ぶと、自動的に相手のメールアドレスが書きこまれるのは便利な機能ですが、受け取る側には件名「Re:」のメールはちょっと不親切。返信の件名には「相手のメールに対する答えを要約したものを書く」のがメールのルール。ちょっとしたことで相手が喜んでくれるなら、面倒くさがらずに、きちんと件名を書く習慣をつけよう。
メールにはテキスト形式とHTML形式の2種類があります。テキスト形式は文字情報だけだが、HTML形式にするとホームページのように画像や色つき、音などを組み込んで送ることができます。最近はHTML形式のメールソフトが主流になっていますが、相手が受信できないメールソフトを使っている可能性も少なくありません。そういう場合、相手は部分的にしか読めないので、事前にテキスト形式で相手のメールソフトがHTML形式かどうか、確認メールをだすぐらいの配慮が必要。
HTML形式では、ホームページのように画像や色つき、音などを組み込んで送ることができので便利なのですが、危険な面もあります。ウイルスメールも、HTML形式であることが多いので、自分もHTML形式だと、メールを受信しただけでウイルスに感染することがあります。ですから、最近はテキスト形式でメールのやり取りをするのが主流のようです。メールソフトの初期設定で、HTML形式になっていることもあるので、一度確認してみるとよいでしょう。ただ、テキスト形式だからといって、ウイルスに注意しなくていいということではありませんが。
若い女性に人気のメールソフト「ポストペット」。マニュアルにもあるように、基本的に先方もポストペットを利用している相手にしかペットでメールを送ってはならない。もし、ポストペットを使用していない相手にペットを使って配達すると、ペットが行方不明になるいわゆる「ペットの吸い込み」が起こる。相手がポストペットユーザーかどうかわからない場合は、ポストマンを使って送ったほうが無難。ペットは基本的に1日経つと帰ってくる仕組みですが、まれにそのまま蒸発してしまうことも。
CCもBCCも複数の人に同じメールを送るときに使用する機能。「CC」とは「カーボンコピー」の略で、送った人すべてのメールアドレスが本来宛名で送った人以外にもわかるようになっている。対して「BCC」は「ブラインドカーボンコピー」の略で、他の人に送られているのがわかりません。それぞれの機能を理解して、賢く使い分けるとよいでしょう。
パソコンの時計が正確かどうか月に一度チェックするようにしよう。というのは、メールはパソコンに内蔵された時計の時刻を読みこむ。もし、間違った時刻が設定されていると、未来や過去からメールが来てしまい、とんだトラブルになることもあります。例えばパソコンの時計が遅れている場合、受信した相手が日付・時刻順に受信メールを表示させていたとしたら、自動的に過去のメールに紛れ込んでしまい、読まれないまま削除されてしまう可能性があります。また、時計が進んでいた場合は、その日が過ぎるまでいつまでもメールリストの一番上に表示されたままで、相手に不快感を与えることにもなります。
返信ボタンを使うと自動的に相手のメールをコピーするので便利ですが、引用は必要最低限におさえよう。引用文がないと、何に対する返事かわからないことがあります。しかし、全文引用していて、こちらの言葉が「わかりました」や「了解しました」だけでは、手抜きのように見えたり、相手に不快感を与えてしまうことにもなります。
●、★、※、*などの記号を使って、文章をわかりやすく見せよう。例えばメールの見出しにつけたり、同じ記号をいくつか並べて罫線やアンダーラインとして使うのも効果的。ただし、あまりいろんな記号を乱発させないことと、記号の組み合わせにひと工夫をすることを心がけよう。例えば●と○という組み合わせよりは●と☆のように形を変えたほうがより、鮮明でわかりやすく見せることができます。
まず、不幸の知らせには、親しい間柄でもメールを使うのはNG。遺族にメールであいさつを送るのは、電話でお悔やみの言葉を述べるぐらい、失礼にあたります。一方、祝いごとは基本的にメールを使ってもかまいません。結婚、昇進、出産、就職などこうした祝いごとは、フォーマルであることよりも、なるべく相手に早く祝う気持ちを伝えることが大切だからです。ただし、同じ祝いごとでも、あまり親しくない相手を、義理やしがらみでフォーマルに祝わなくてはならない、というときはメールは使えません。こういう場合は、本人だけでなく、周囲にも見える形で、例えば正式なお祝い状を送るか、祝電を打つなり、花を贈るなりなどしたほうがよいでしょう。
メールの最大のメリットは、「好きなときに読める」ことです。しかし、逆を言えば「相手がいつ読むのか、わからない」とも言えます。ですから、急ぎの用件には、メールでの連絡は不向きです。例えば、「明日中に返事が欲しい」といった内容を、前日の夜にメールしたとしても、相手が立ち寄りで夕方帰社予定だとしたら、当然、返事はできないでしょうし、出張に出ている可能性だってあります。急ぎの用件であれば、やはり電話と併用したほうが無難。また、相手が超多忙な場合もあるでしょう。細かい内容をメールで送った上で、電話を一本いれておくのが、能率的かつ失礼でない方法。時と場合を見極めて、上手にメールと電話を使いわけよう。
メールの弱みは相手がメールを見たかどうか、確認できないこと。だから仕事関係のメールは、読んだらすぐに返信をしたい。メールは今や重要なビジネスツールのひとつ。あんまり返信が遅れるようでは「メールも扱えない人」とマイナスイメージを持たれかねません。たとえ、返事に時間を要する内容でも、とりあえずは読んだ旨の了解メールぐらいは出しておくべきです。「結果をお返事するのに、○日ぐらいかかりそうです」など、ひとこと付け加えておけば相手も安心できるので、なおよいでしょう。
半角カナは基本的にメールで使用してはいけません。日本の多くのパソコンメーカーは文字コードとして「シフトJIS」を採用しています。シフトJISでは半角カナに8ビットを割り当てていますが、インターネットでは7ビットなので、8ビットの半角カナとの間にズレが生じ、文字バケが起こきてしまうのです。また、特種文字など「機種依存文字」の使用も控えます。機種依存文字とは、パソコンの機種によって違う文字コードを使っている文字。基本的にキーボードに表示されている文字はそんなに問題ないですが、単位やマークといった記号などで表示する文字は、MacとWindows共通で表示されない可能性が高いので使わない方が無難です。
顔文字は、使い方によって、親しみのあるメールになりますが、例えばすべての文末につければ、うるさいだけで、かえって読みにくいメールになりがちです。ビジネスメールにも、基本的に顔文字の使用はさけたほうが無難です。顔文字は1歩間違えると、ふざけた印象や、人を馬鹿にした態度と受け取られる可能性があるので、状況をわきまえて使うようにしよう。
・転送メールは、プライバシーの侵害になる可能性がある
飲み会や勉強会のお知らせを受け取って、他の友人にも知らせたいとき、取り引き先から受け取った見積書を上司にも見せたいときなど、転送メールは便利な機能です。しかし、何も前置きもなくメールを転送するのはルール違反。「誰からのメールをどんな理由で転送します」といったことを必ず書き添えよう。また、個人的なメールを無断で第三者に転送するのは、プライバシーの侵害となります。欧米ではすぐ訴訟問題の対象になるほど。日本でも、注意は必要です。少しでも個人的なことが書かれたメールを転送する場合は、もとの発信者にかならず承諾を得るように心がけよう。
うわさ話など、おもしろがって無闇に送信してしまうと、チェーンメール化することがあります。特に巧妙なのが、コンピューターウイルスに関する内容のメール。最近では「I LOVE YOU」ウイルスなど世界中に広がる事件が起きています。本人は善意のつもりでも、こうしたメールを送ることは、多くの人の迷惑にもなりかねないので、チェーンメールだとピンとくるメールを受け取ったら、速やかに削除することです。
メールを送るたびにいちいちアドレスを打ちこむのは、タイプミスの原因になります。会社などでは@以下のアドレス同じ場合がほとんどなので、タイプミスなどで他の人に送られたりすると大変です。そんなミスを防ぐためにも、アドレス帳によく送る相手のメールアドレスを登録しておくと便利。会社とプライベートに分けて登録しておけば、さらに機能的かつ間違いも少なくなるのでおすすめです。
・携帯電話にメールを送る時は、改行しないほうがよい
携帯やPHSは画面サイズが小さく、1行に表示される文字は、せいぜい8〜10文字が限度。下手に改行を入れるよりは、携帯側の自動改行の機能を活かしたほうが相手は読みやすいので、メールを送るときは改行せずに書いたほうが親切。また、受け取れる文字数もあまり多くないし、スクロールが長いのもうっとうしいもの。用件はすっきり簡潔に、を心がけよう。
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