日本にもカジノバーがたくさんできたとはいえ、ルーレットやブラックジャック、バカラなどのカジノギャンブルが趣味、といえる女性はまだまだ少ないようである。現在、女性に人気のギャンブルといえば、トップにパチンコ、そして、次に競馬がくる。最近は、競艇や競輪、オートレースなどにハマる女性も増え、ギャンブル業界は確実に変化をとげている。

 

女性ギャンブラーは、男性以上の嗅覚がある?
 

「競馬ならまかしてよ。メインレース出走馬のキャリアなら、パーフェクトに暗記してるわ」
そう豪語する山根倫子(みちこ)女史は、某広告代理店のOL。競走馬に関してはコンピュータ並みの記憶力を誇り、毎週土日、全レースの馬券を買っては稼ぎ、買っては稼ぎ……トータル勝率は7割!
「会社の給料なんか、ほんのおこずかいよ。本職はこっち」
と、言い切る競馬のプロである。

山根女史に競馬を教えたという、恋人であるAさんに話を聞いてみると、
「僕も競馬はそこそこ強かったんですけど……今や、すっかりお株を奪われちゃって……。女性って、ギャンブルに関しては、男以上の嗅覚があるんじゃないでしょうかね。僕の知ってる競馬が趣味の女の人って、みぃんな勝ってますからね。握力が強いっていうか、粘りがあるっていうか……」
と、ぼやくことしきり。
昔は、競馬の世界といえば男性の天下だったが、最近は女性が幅をきかせている。しみじみ「時代は変わったなあ」と、思うのである。

 

 

競馬は古代オリンピックの競技だった

歴史をたどってみると、世界最初の競馬についての記述は、ギリシャ詩人ホメロスの叙事詩の中に登場する。紀元前800年頃のギリシャでは、馬に戦車をつないでレースを行っていた。その後、この戦車競馬は、古代オリンピック競技として発展してゆくのである。

日本の古代競馬では、宮廷儀礼として、祭のときに神に奉納する競馬の『くらべ馬』というものがあった。「こまくらべ」「きそい馬」「駒競」という名でも呼ばれた奉納競馬は965年ころまで続き、鎌倉時代以降は、武士の武術訓練の競技として行われるようになった。

 

日本の近代競馬の歴史は、1950年以降から

現在行われている近代競馬は、1377年、イギリスのニューマーケットで行われた皇太子とアールンデル伯爵のレースが発祥といわれている。その後、競馬はイギリスで王室や貴族階級の趣味として発展し、日本には西欧文化と共に、江戸時代の終わりごろに伝えられた。特殊法人、中央競馬会が設立され、現在のように定期的なレースが行われるようになったのは、1950年、昭和25年以降のことである。

 

 

将来の夢に向けて蓄財する女ギャンブラー

「将来の夢? 当然、馬主になってダービーを奪ることよ」
あなたの未来設計は? とたずねた私に、返ってきた山根女史の言葉がこれである。彼女は結婚や子育てにはまったく興味はなく、いずれは会社をやめて、競馬の道を徹底的に究めるつもりだという。
「馬は安くても数百万円だし、いいのになると億を超えちゃうでしょ。共同馬主じゃなくて、やっぱり自分だけの馬を持ちたいから、今はとにかく、頑張って稼がないと……」
この不況の時代に、月平均十数万円をバイト(競馬)で稼ぎだし、勝ったお金は、すべて貯金にまわしているという山根女史。専門こそ違うけれど、同じ女性ギャンブラーとしては、なんとか夢をかなえてほしいものである。