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ギャンブルの大勝負にのぞむときの興奮。勝ったときの歓喜。負けたときの絶望感。これらの強い感情の揺れは、日常生活の中ではまず味わえないほど強いものである。もちろん「これをスッたらどうしよう」というほど大金を賭ける場合に限ってだが、勝っても負けても、このとき味わった興奮は、何にもかえがたい麻薬的な味わいをもって心の中に住みつく。
それに比べると日常生活での体験は、ほとんどが「たいしたことないもの」に感じられてしまい、従って、何に出会ってもナマコのような反応しか示さなくなってしまう。
こういう状態に陥った人間をパートナーにした相手はとても不幸である。恋を語っても口先だけ。SEXの楽しみもギャンブルの喜びにはかなわず、心底燃えるのは唯一“賭場”だけである。
この他にも、ギャンブル性思考症候群には、ヤクが切れたとき(ギャンブルをやっていないとき)のどうしようもない脱力感と虚無感、経済的逼迫、社会的信用の失墜など、困った症状が数えきれないほどある。
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