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とうとう最終日。ここの学校でどれくらい学んだかが記されている、証明書をもらった。大学などでも通用するそうだ。
学校のオーナーのフランソアにお礼をいい、今後の展望などを聞いてみた。エネルギッシュに、毎日仕事をこなす彼は「今の学校の在り方に、すこぶる満足している。望むとすれば生徒たちのためのフリースペースとコンピュータだ」などなどと、スピーディーな英語で雄弁に語ってくれた。 私のフランス語はたいして上達したとは思えないが、フランスに3週間滞在した収穫は大きかった。 一番の収穫は、今のフランスがどうなのか、今まで私が持っていたイメージとどう違ったかを、確認できたことだ。こういう情報は、人から伝え聞いてもその人の感性によって捕らえ方が違うので、自分が直に感じることと、大きな差があったりする。 それに時代はどんどん動いている。国も国民性も変わる可能性だってある。 私はここに書ききれない色んなことを、パリから感じた。いつか機会があったら、そのことを書いてみたいと思う。 今週、同じホストファミリーの元に新しい生徒が来た。JAVIER(ハビエー)という名前のバルセロナから来たスペイン人だ。元気で明るい性格の彼は、初日の夜から外に遊びに出かけていった。 サービス業の彼にとって、外国語はとても重要なんだそうで、ロンドンで英語を学んだ経験もあり、クラスメイトに日本人がいたといい、覚えた日本語を嬉しそうにしゃべってくれた。その中で一番笑えた言葉は、「きすしてください」だった。 しかもいつも通りすがりに、無邪気に「きすしてください」と囁いていき、私は大笑いしてしまう。 彼はロシア人のガールフレンドと一緒に住んでいるが、今、彼女は里帰りしているそうで、その間の1か月間バケーションを兼ねて、フランス語を学びにここに来たそうだ。 たった2週間違いなのだけれど、分厚く大きな新品の辞書とガイドブックを、バックパックに入れ持ち歩く彼が、妙に初々しい。どんな国の言葉でも、躊躇しないでがんがんしゃべる彼は、フランス語の上達もさぞや早いことだろう。
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