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医師の治療を受けているのに生理がきません |
私は児童養護施設に住み込みで働いている26歳の保母です。実は、去年の9月を最後に生理がきていません。もともと不順なほうだったので、始めはあまり気にしていなかったのですが、さすがに心配になり6月から基礎体温をつけ、その結果を持って7月末に近所の産婦人科へ行きました。それから通院を続けているのですが状態は変わりません。はじめの血液検査で、プロラクチン値が30を超えていたとのことで、それを正常値に戻す薬を飲み、値は普通値になったのですが、生理はいっこうにきません。薬を使うと出血があることもあるのですが、基礎体温でみると排卵をしている様子もなく、診察のたびに医師も首をかしげている状態です。原因が何かもはっきり教えてもらえず、ただ薬を飲み続けて2〜3分の診察を繰り返すことに意味があるのでしょうか。ここ数か月、ひとりで悩んでいます。仕事は保母ですが、実際には今は事務と経理に関わっていて、現在の事務長が定年になるため、そのあとを引き継ぐということで、慣れない仕事を覚えることと、重要なポストにつくというプレッシャーの中での仕事です。ストレスもそれなりにあります。関係ないのかもしれませんが、薬を飲み始めた頃から、急激に太り始めました。もともとやせすぎといわれるほどだったので、他人からみれば普通なのですが、ずっとこの体重(体型)を維持してきた私としては、心配です。体重は2kgぐらいしか増えていないのに、ウエストが7cmも太りました。これも何か関係があるのでしょうか。教えてください。(S・Y)
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ホルモン異常だけでなく常用薬剤の影響なども考えられます |
無月経となったのは、乳汁を分泌させるホルモンであるプロラクチンが高すぎることが、原因の一つです(高プロラクチン血症)。プロラクチンが高すぎると、排卵が抑制され、結果として女性ホルモンが充分出ないため無月経となったり、月経不順になったりすることがあります。
プロラクチンが高い場合、その原因が不明のケースが多いのですが、薬剤性の場合もあるため、常用薬がある場合は、必ず医師に伝える必要があります(たとえば、神経科で用いる薬や、胃潰瘍の薬などには、プロラクチンを上昇させるものがあります)。また、プロラクチン値が極めて高い場合には、脳下垂体性腫瘍のケースもあり、数値によっては、脳外科的な検査が必要な場合もあります。
高プロラクチン血症治療薬でプロラクチン値を正常化させると、排卵が回復し、月経が順調にくるようになる場合が多いのですが、中には、プロラクチンの正常化だけでは、無月経や月経不順が治らない場合もあります。このようなケースでは、他のホルモン異常がないかどうかも同時に調べる必要があります。
高プロラクチン血症の改善薬のみでは排卵しない場合の治療として、女性ホルモン剤を周期的に内服し、月経を生じさせることを何周期か繰り返したり、排卵誘発剤を用いて排卵させる、などがよく行われます。こういったことをふまえ、もう一度かかりつけの医師に詳しく相談にのってもらってはいかがでしょうか。
それから、体重のことを気にされていらっしゃるようですが、プロラクチン血症の改善薬には、直接的に体重を増やす副作用はありません。むしろ、現在の仕事上のストレスが体重増加の一因になっている可能性も考えられます。(2002.1.1) |
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