LADYWEB講座|Lady's Clinic

ドクター河村のレディース・クリニック


質問 流産をしてしまい、次の妊娠がしにくくなるのではと心配です
ごく最近、流産をしてしまいました。流産の経験が初めてだった場合、先生は3回めの生理がきたら、次の子供のことを考えてもいいとおっしゃっていたような気がしましたが、次の子供ができるかどうかとても心配です。本当に大丈夫か不安です。あと、あまり期間をおきすぎても逆にできにくくなってしまうのでしょうか?(東京・M子・専業主婦)


回答 流産をしても、とくに次の妊娠がしにくくなるわけではありません
人間は、妊娠した場合には、通常10〜15%くらいの確率で流産してしまいます。7〜10回の妊娠に1回は流産するわけですから、意外と高い確率です。流産したからといって、次の妊娠が特にしにくくなるわけではありません。

むしろ、一度は妊娠ができたわけですから、次も比較的容易に妊娠する場合のほうが多く、不妊症になることを心配する必要はありません。流産後、次の妊娠までの間隔をどうするかについては、流産した週数や胎嚢(胎児が入る袋)の大きさ、流産後の回復状態などにより多少違ってきます。

妊娠のごく初期に流産した場合(極端な例では、妊娠判定をしていなければ妊娠したこと自体に気づかなかったような場合)には、特に間隔をあける必要はありません。

3か月くらいまで育った場合には、次回妊娠まで2、3か月あける指導をする医師が多いようですが、育ちがかなり悪く、子宮もあまり大きくならないまま流産した場合などは、子宮の回復も早く、1周期あけるだけで充分なケースも少なくありません。

次回妊娠までの期間をあけすぎるとかえって妊娠しにくい、ということも通常はありません。もちろん、ご本人のご年齢がもともと妊娠しにくいような高い年齢(例えば10歳以上)などは、あまり期間をあけすぎるとますます妊娠しにくい年齢になるため、むしろ早めに次の妊娠をトライされたほうがよいでしょう。(2002.8.2)