よりどりみどり〜Life Style Selection〜


大きいことはいいことだ!

『ハナマサ』というスーパーをご存知だろうか?

もともとは『肉のハナマサ』という肉専門店なのだが、いつの間にか、都内のあちこちにスーパーマーケットをオープン。看板にもデカデカと「プロの為の店」と書いてあるように、業務用のスーパーである。つまり、町の飲食店向けの食材屋さんだ。

南麻布店は24時間営業、ウチからも車で5分ぐらいなので時々のぞくのだが、さすが業務用だけあって、売り方がハンパじゃない。ちょっと店内を見回しただけでは、品揃えの豊富な普通の食料品売り場という感じにしか見えないが、実はそのスケールが違う。肉でも何でも、キロ単位。焼き鳥50本! ジャガイモ10キロ!……ってな具合なのだ。ソースだって、マヨネーズだって、どでかいペットボトルに入った特大品。もちろん、価格も安い。5人ぐらいで徒党を組んで出かけて大人買いし、山分けすれば断然お得な店である。

しかし、残念ながら私は一人暮らしなので、ホームパーティを開くとき以外は、ただの見学者。それでも、セールになっていて激安というところに我慢できず、ド〜ンとでかいケチャップを買ってしまい、使い切れずに3分の2ぐらい捨てたことがある(すみません!)。

そもそも私は、業務用とか、お徳用サイズといった、ドカッと大容量のものに心そそられる癖があるのだ。日常生活の消耗品におけるビッグサイズものフェチとでも言ったらいいだろうか。あっ、でも言っておくが、量が多くてデカければなんでもいいというわけではないぞ。自分が気に入っているものは、業務用レベルで欲しくなる、ということなので、そこんところお間違えなく。

例えば、トイレットペーパーやティッシュはネピアが好きなのだが、普通の8ロールパックとか5箱セットだけでなく、それがまた10セット入った業務用段ボール箱! なんていうのがあったら、絶対に車で買いに行きたいと思う。お好み焼き用の『おたふくソース』にハマっていたときは、広島のお好み村の片隅に積まれていた、業務用『おたふくソース』のデカボトルに目が釘付けだった。

文房具用品や事務用品の業務用パックがASKULなんかで気軽に、しかも宅配してもらえるようになったときは小躍りして喜んだ。世の中がエコロジーを意識し始め、ちまちま1個ずつパッケージにするより、まとめ売りしてパッケージを簡略化したり、大きなボトル詰めにすることを良しとする風潮が高まったお陰であろう。

それでもまだ、業務用デカサイズが普及していないのが、コスメの世界だ。シャンプーやコンディショナーといったヘア用品には、かなり大きなポンプ式ボトルも出始めてきた。でも、化粧水、乳液、クリームといった基礎化粧品のジャンルには、まだまだそういったものは見当たらない。

もちろん、成分によって、使用期限みたいなものもあるだろう。また、コスメというのは、その存在が醸し出す“なんか、きれいになっちゃいそう”オーラというものが勝負所の部分もあるので、素敵なボトルの佇まいというのは、どうしても無視できないのだと思う。確かに、ゲランのインクブルーに金文字のボトルには“マダム御用達!”の威厳があるし、シャネルのモノトーンのシックな感じも、凛としていて素敵。なんか、背筋と共にシワものびちゃうかも! の錯覚も、また商品の力である。

でもね、150mlのローションなんて、朝晩パシャパシャ使ったら、あっという間になくなっちゃうのよ。50mlのクリームだって、30mlの美容液だって、パール一粒ぐらいの量を、一生懸命顔全体にのばして、説明書には「首筋までのばしましょう」とか書いてあるんだけど、あごまででいいか……という使い方。アイクリームに至っては、だいたいが15ml。へたすりゃサンプルじゃないの? と見まごうほどのチビサイズだ。「指先で軽くパッティングしてなじませてください」だって? わたしゃ、目の周りにもた〜っぷり塗りたいよ。でも、それやったら、1週間ももたないじゃん!

エステサロンに行くと、横たわった頭の斜め後ろあたりに、ポンプ式の大きな容器に入ったジェルやらクリームやら美容液が並んでいるのを、私は知っている。あそこに、私たちがボトルの隅っこから掻き出して、最後の一滴までせこせこ使っている高級基礎化粧品が、たっぷり入っているのは間違いない。あれを、何とか手に入れることはできないか、と常々思っていた。普通サイズで使ってみて、これだわ! と思ったら、もうボトルなんかどうでもいいから、ビッグサイズでちょうだい! たっぷり、心おきなく使いたいんだから……。

ずっとそう思っていた私が、3年ほど前にネットで偶然見つけたのが、サロン専用の保湿美容ジェル『Natural Pure(ナチュラルピュア)』である。まさにあのエステサロンにある白いプラスティックボトルに、なんと500mlも入っていて、たったの¥8,500! これって、普通は30ml入りの美容液の値段でしょう? しかも、商品開発しているところの直販なので、¥4,900という良心的過ぎるほどのお値段だった。

試しに購入し、さっそく使ってみたら、これがなかなか素晴らしいのだ。保湿力も優秀だし、無香料で、防腐剤や安定剤を極力使用していないというのも魅力。ややゆるめのジェルなので、ボディに使うのにも最適だった。フェイス用のジェルをボディに使うなんていう贅沢も、この価格と量ならできる技。

さすが業務用だけある! とすっかりファンになり何度かリピートして買っていたら、『FAMILIA』というそのショップからメールが届き、今度新しく、ヒアルロン酸や水溶性コラーゲンなどの成分も入れた、レベルアップ商品を発売するとのこと。それじゃあ、試してみましょう……と、モニター感覚で手に入れたのが、『DCT Perfect GEL(パーフェクトゲル)』という、ゲル状の美容液だった。こちらは、同じ500mlで¥12,800(FAMILIA価格¥5,900)とちょと高めだが、外資系化粧品会社のヒアルロン酸&コラーゲン入り高級美容液ときたら、30mlでン万円ですから! しかもしかも、これまた出来映え上等!! 洗顔の後、これだけで充分だし、堅さも程よく、超音波美顔器とも相性がいいという優れものなのである。

以来、うちの化粧室には、『Natural Pure』と『DCT Perfect GEL』が、いつも仲良く並んでいる。『Natural Pure』のほうは、フェイシャルの大任を『DCT Perfect GEL』に譲り、もっぱらボディ用。おかげで、冬場のかさかさ素肌とは、きっぱりおさらばできた。『DCT Perfect GEL』は、今流行のマッサージにもうってつけで、これで肌のコンディションを維持し、その後にアンチエイジング系の美容液を使うのが私の現在のお手入れ法として定着している。今では、このボトルさえも小さく見え、もう一回り大きなサイズ出ないかなあ、などとビッグサイズフェチ魂全開! その分、常に1〜2本ストックを買い置きしてあるのは言うまでもない。

我が家にあるビッグサイズものは、私の生活に欠かせない逸品ばかり。大きい=たっぷりある、の安心感がたまらない。ただ、デカイ分、場所も取る。おかげで、マンションの1部屋がついに、ビッグサイズフェチの安心保存部屋(まあ、倉庫ってことです)と化しつつあり、これは家までビッグサイズじゃなきゃダメってことか……と厳しい現実にも直面してしまった。う〜ん、このこだわり体質、なんとかならないものか……。

『DCT Perfect GEL』は『FAMILIA』のここで買えます。
http://www.bidders.co.jp/pitem/25960587