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とうとうフランス語学校の初日、いったいどんな人たちが集まるのだろうと、興味と不安が入り交り、多少緊張気味に家を出ると、予定より20分も早く学校に到着してしまった。
学校は元はスイスの銀行だったという古いビルの4階にあり、中庭に出るとなかなかおもむきのある建物だった。休み明けの1月なので、生徒はそんなに多くはないだろうと思いきや、この日にクラスを始める生徒は、ざっと40〜50人もいた。 初めに英語とフランス語で交互に説明があり、筆記と会話によるレベルテストが行われた。筆記はともかく、会話のレベルテストは、アットランダムに選ばれた2人の生徒が、一室でひとりの先生から同時にテストを受ける形式だった。 とにかくビギナーなんだから、答えられなくてもしょうがないんだと自分に言い聞かせていたものの、もうひとりの生徒は、うーあーと冷や汗をかきながら答える私の横で、この学校にくる必要があるの? と思えるくらい、すらすらとフランス語をしゃべっていた。 覚悟していたものの、けっこうみじめな気分になるものだ。自分のテストが終わると、すべての生徒のテストが終わるまでフランス語のみで、クイズ形式のゲームが始まった。 ほとんどわからない。また落ち込む。無意識にため息をついてしまうと、コーディネーター兼アシスタントのジェフに、大丈夫? と心配そうにたずねられてしまった。 情けない。うー。
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