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どこの国でも、「その国の国民性」という言葉に、あてはまらない人たちはいる。今日、パリに来て初めて、ある人によって、とても嫌な思いさせられた。
ここフランスでは、写真がアートとして高く評価されているので、絵画と同様に、ギャラリーのオーナーが、作品を気に入れば、そこで展示販売をしてくれるのが、当たり前なのだそうだ。もちろん、絵画も写真もギャラリーで、扱ってもらうのは、容易なことではない。 さっそく、ギャラリー探しを始めた私は、Gare de Lyon駅に近い、アーティスティックな店が立ち並ぶ、VIADUC DES ARTSで、なかなかよさそうな「Galerie Claude Samuel」という名前のギャラリーを見つけ中に入った。 幸いにも、オーナーは英語がしゃべれたので、写真を扱ってもらえる可能性はあるのか聞いてみると、「もちろん気に入ればですが、とにかく見てみなければなんともいえません。いずれにせよ、今は無理です」といわれ、こちらもギャラリー探しだけのつもりで出かけ、作品を持っていなかったので、インフォメーションカードをもらい、出直すことにした。 翌日、カードに記された電話番号で連絡が取れないので、作品を持って再びギャラリーを訪ねることにした。 すると、オーナーは私の顔を見るなり、にこりともしないで私の言葉を最後まで聞かず「あー、いずれにせよ今日は無理です」とまたいう。お客はひとりもいないし、とても忙しそうに見えない。 初めから、ちょっと高飛車な態度の人だなと思っていたが、私はやっと気がついた。コーディネーター役もしてくれているジェフが、私の言葉の後を引き継いで、いくらか会話をかわし、私たちはギャラリーを出た。 彼女ははじめから、私を受け入れる気がなかったのだ。作品ではなく、日本人の私を。 ジェフは昨日からうっすら気付いていたらしく、今日の彼女の無礼さに非常に憤慨し、「僕がもし同じことをされたら、彼女の横っ面をひっぱたいている」その後も、今まで、彼の口から出たことがない、過激な台詞をまくしたてた。 おかげで、単純な私は、かなり気持ちがやわらいでしまった。C'est la vie! だね。
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