モデルの長谷川理恵さんが取得して、人気上昇中の新しい資格「野菜ソムリエ」。正式には「ベジタブル&フルーツマイスター」といい、日本ベジタブル&フルーツマイスター協会が認定しています。この資格の理念は「野菜と果物の魅力をさまざまな形でわかりやすく伝え、生活のなかで野菜と果物をもっとおいしく、もっと楽しんでもらい、豊かな食シーンの実現に貢献する」(協会ホームページより)というもの。ようするに、野菜と果物のことをもっと知って、食生活に役立てようというわけです。 この「ベジタブル&フルーツマイスター」の資格には3種類あり、それぞれ取得しやすい順に「ベジタブル&フルーツマイスター」「シニア・ベジタブル&フルーツマイスター」となっています。 「ジュニア・ベジタブル&フルーツマイスター」この資格は協会が主催する「ジュニアマイスターコースカリキュラム」の講義を終了することが条件となっています(1回2時間全7回)。講義の内容は、野菜や果物の生産から流通までの知識を身につける、野菜や果物を食べ比べ、青果物のカルテを作成し、味の違いを見極める力を養成するなどとなっています。そのほか、野菜や果物が私たちの体にどのような作用をしているかを考えたり、生活習慣病についての基礎知識も学びます。また、野菜料理のレパートリーを増やすための料理コーディネーション能力を習得するなど、野菜や果物に関するさまざまなことを学習します。上記の全7回の講義のうち4回以上出席し、課題を提出、その上で終了試験(筆記)に合格すると「ジュニア・ベジタブル&フルーツマイスター」が与えられます。 受講料は入会金、受講料、試験料、消費税を含めて126,000円。 「ベジタブル&フルーツマイスター」この資格は「ジュニアマイスターコース」で学んだ知識や考え方をベースに、野菜と果物の生産、流通、マーケティング、鮮度を保つ技術などを学習し、青果物を取り巻く環境を的確に認識。野菜と果物の楽しさを世の中に広めることを理念としています。そのため、この資格を取得するには、すでに「ジュニア・ベジタブル&フルーツマイスター」の資格を持っていることが条件となります。その上でマイスターコース(1回2時間全12回)の講義を終了し、一次試験(筆記+プレゼンテーション)、二次試験(面接)に合格しなければなりません。マイスターコースのカリキュラムは多岐にわたり、学習する項目も多くなってきます。まずは青果物の生産について学ぶ。ここでは現代の日本農業が抱える諸問題を深く考えることがポイントとなります。続いて野菜・果物の原産地、伝来、種類、品種の特徴、さらには輸送技術についても学習します。その他、正しい栄養情報、食の歴史、マーケティングの基礎理論などを学習。最後に売り場におけるビジュアル提案の方法やカラーコーディネーションの観点から野菜や果物を表現する方法などを学びます。 受講料、試験料、消費税を含めて155,400円。 「シニア・ベジタブル&フルーツマイスター」シニアマイスターコースは、各分野における即戦力となるプロを養成するためのコースで、すでに「ベジタブル&フルーツマイスター」の資格を取得していることが条件となります。資格取得のためには、共通カリキュラム(1回3時間全12回)の受講と、農業・料理・健康・企画に分かれる専門カリキュラムを受講し、さらに卒業検定に合格することが必須。共通カリキュラム、専門課程ともに4〜5名程度の少人数クラスで、野菜・果物ビジネスの基礎理論を学び、専門カリキュラムではより専門的、実践的な知識を身につけます。共通カリキュラムは消費税を含めて210,000円。専門課程は1コースあたり消費税を含めて525,000円。合計735,000円。 野菜ソムリエを取得するとどんな業界で働くことができるか、といえばまずは野菜や果物の生産現場や農業関係。次いで小売り、店舗経営、販売などの流通業、飲食業関連があげられます。また、フードコーディネーター、料理教室、セミナー講師、ライターなどのマスコミ関連にも生かすことが可能です。もちろん趣味としての「食」を楽しむ際にも役立つでしょう。 最近は、「野菜ソムリエの資格あります」の看板を出している八百屋さんや、スーパー、レストランが出始めています。2006年から『ナチュラル・ローソン』の野菜売り場に、この野菜ソムリエが常駐するようになったのも、話題となっています。 いずれにしても、この資格は民間の資格なので、養成講座をきちんと受講、課題を提出し、試験に臨めば、かなりの確率で合格が期待できるでしょう。ちなみにジュニアマイスターの合格率は83.1パーセント(平成15年9月現在)です。 詳細◆日本ベジタブル&フルーツマイスター協会 |
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