アメリカのマザーロードとも呼ばれるルート66は1920年代に完成、かつてはアメリカ大陸を東西に結ぶ重要な幹線道路でした。1960年代に入り、テレビ番組の人気シリーズ「ルート66」が日本でも放映されました。画面の向こうに広がる大自然と雄大な景色、そして自由奔放なアメリカの若者の姿にくぎづけになった人たちも多かったことでしょう。ナット・キング・コールの歌“Get Your Kicks on Route 66”のノスタルジックな旋律とともに、団塊の世代以上の方たちにとってはまさに青春時代を思い出させるアメリカの古き良き時代。憧れのなつかしい思い出の道、ルート66、その面影を探しにアリゾナにいきましょう。
ルート66の成り立ちとその歴史的背景
アメリカ西部がまだフロンティアの地だった頃、荷馬車の轍の跡をつなぐ道がルート66の始まりでした。当時はリンカーン道(ニューヨークからペンシルバニア、オハイオ、アイオア、ワイオミング、ユタ、ネバダを通りカリフォルニアまでの東西を走るルート)やディキシー道(ミシガンからフロリダまでの南北を走るルート)などの幹線道路がありましたが、これらの道はほぼ直線的に町と町を結んでいました。それとは対称的に、アメリカ中部のカンサス、ミズーリー、そしてイリノイ、シカゴの小さな村をジグザグと結ぶ収穫した農作物を輸送する道、それがルート66でした。ルート66は全長2,448マイル(約3940km)、北米大陸の広大な大草原Prairieをアメリカ中部のシカゴから西海岸のロサンゼルスまで続き、さらに1930年代にはいり、鉄道と競い合いながら重要な物流ルートとして発展をしていきました。ルート66が果たした大きな役割
上/ルート66の街道沿いには、昔の面影を残したガソリンスタンドやギフトショップがたくさん観られる。
左/フラッグスタッフの街。 |