Vol.01 モナコ社交界からの招待状

これほどの数の豪華クルーザーやヨットがごく普通に停泊しているのも、モナコならではですね。
まぶしい太陽に陽気な人々、地中海、そしてあふれる花……そんなイメージで語られる南フランスには、ニースやカンヌといった美しい高級リゾート地や、中世に迷いこんだかのような町並みのエズなどに、国内外から多くの人々が訪れます。地中海沿岸の地、コートダジュール(紺碧海岸)の中でもひときわ、世界中からのセレブリティーや富豪たちの集まるリゾート地でもあり社交場としても名高いのが、モナコ公国です。

アルプス山脈と海に挟まれた海岸沿い約3kmの、ヴァチカン市国に次ぐ規模の小国、モナコは、その地理的な小ささとは対照的に、世界から集まってくる富と言ったら世界有数に挙げられるでしょう。例えば、外国人としてモナコに居住するためには、保有資産が億以上であることが条件……そんな話も聞きました。

モンテカルロのグラン・カジノ。夕方になると超高級車がずらっと並びます
モナコ公国は13世紀よりジェノヴァ出身のグリマルディ家が主権を取っており、1861年に独立しました。現在はアルベールII世大公が君主ですが、父君レーニエ大公の時代から、母君グレース・ケリー公妃への大変な人気もあいまって、国民にはとても慕われていると言います。実際、街中で商店の店頭や壁には、大公の写真が多く飾られているのをしばしば見かけます。

アルベール大公は、チャリティイベントを多くサポートされているそうですが、そんな大公ご一家、王室主催の舞踏会がモナコでは年に2回、開かれます。そのひとつにして盛大なのが、「赤十字舞踏会」。モナコやヨーロッパ社交界のみならず世界中のハイソサエティやVIPなどの人たちが訪れるというこのチャリティーガラに、参加して参りました。

それでは、次回はこの地での一年に一度の華やかなイベントの様子を、お届けいたしましょう。