私はこれまで数十回、ウィーンの舞踏会へ参加して参りました。今回は “生まれて初めて参加したウィーン舞踏会”の、最初の感動の模様をご紹介いたしましょう。……それは私がまだ外資系銀行員だった十年以上前のこと、現在のようにインターネットやEメールで情報収集や、日本とウィーン間のコミュニケーションが便利かつ迅速にはできなかった頃です。舞踏会に参加したいと何年も夢見続けていた私は、“憧れているだけではお婆さんになってしまう!”と一念発起、とにかく夢をかなえたい一心で、自力でウィーン舞踏会のことを調べ、すべて手配をしてひとりウィーン舞踏会へやってきました。その時のエピソードを、記録したものです。
199X年2月9日、王宮舞踏会当日。いよいよ今晩、初めての舞踏会に行くと思うと、何だか自分でも信じられません……ウィーンに来てから行きつけにしている、カフェ・グリーンシュタイドル(王宮入口のそばにある有名な老舗カフェ)のスパゲティーを食べたら、ホテルへ帰ってさっそく、舞踏会の準備です。
今夜行くのは、王宮で開催される『カフェオーナー舞踏会』。ウィーンの数ある舞踏会の中でも参加者は約5000人と規模が大きく、評判の高い舞踏会のひとつとされています。私の今日のパートナー氏は7時45分にホテルに迎えに来てくれるので、私は部屋で待っていればいいとのこと。最初からちゃんと、女性をエスコートしてくれるのです。舞踏会へ行く前に、入場チケットを購入した時にもらったプログラムで、予習をしておきましょう。開場は午後8時。舞踏会開始が午後9時でオープニング。9時半からダンスタイム。午前零時にはメインホールにて、国立オペラ座歌手によるパフォーマンス。舞踏会終了は午前4時、となっています。ダーメンシュペンデ(Damenspende)を提供するは、ウィーンの高級スーパー、『ユリウス・マインル』です。
ダーメンシュペンデとは、どの舞踏会でも女性のみに配られる、お土産のことです。何が配られるかは、舞踏会によりさまざまです。例えば、舞踏会の名前入り有名ブランド香水、食器、アクセサリー、ぬいぐるみ、お菓子、ワイン、化粧品、などなど。オリジナル扇子などもありました。毎回、私たち女性は、ダーメンシュペンデが何かなと楽しみです。また品物の“高級さ”からでも、その舞踏会の格の高さがわかるものなのです。そして男性は、「女性だけにお土産だなんて、不公平だよねー」と冗談を言いますが、ちゃんと自分のパートナーである女性がダーメンシュペンデをもらえるよう、いつも気を配ってくれます。
199X年2月9日、王宮舞踏会当日。いよいよ今晩、初めての舞踏会に行くと思うと、何だか自分でも信じられません……ウィーンに来てから行きつけにしている、カフェ・グリーンシュタイドル(王宮入口のそばにある有名な老舗カフェ)のスパゲティーを食べたら、ホテルへ帰ってさっそく、舞踏会の準備です。
ある年のオペラ座舞踏会でのダーメンシュペンデは、高級磁器で有名なアウガルテンの、小皿でした。
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ダーメンシュペンデとは、どの舞踏会でも女性のみに配られる、お土産のことです。何が配られるかは、舞踏会によりさまざまです。例えば、舞踏会の名前入り有名ブランド香水、食器、アクセサリー、ぬいぐるみ、お菓子、ワイン、化粧品、などなど。オリジナル扇子などもありました。毎回、私たち女性は、ダーメンシュペンデが何かなと楽しみです。また品物の“高級さ”からでも、その舞踏会の格の高さがわかるものなのです。そして男性は、「女性だけにお土産だなんて、不公平だよねー」と冗談を言いますが、ちゃんと自分のパートナーである女性がダーメンシュペンデをもらえるよう、いつも気を配ってくれます。