選手起用とかは、どうだったか…

一昨日のワールドカップ・アジア最終予選のUAE戦、一番の驚きだったのは中盤に大島僚太を起用したことだろう。ただま、中央への縦パス、パス交換で崩しを仕掛ける大島の起用は、今回呼んだ段階で予測しえたことではあった。いきなりAマッチ初出場(初キャップ)でスタメンとまでは当初は考えづらかったが、柏木のコンディションがよくないという情報だったので、スタメンが発表された時にそこまでのビッグサプライズということは、なかったですね。私は。

じゃ、その大島のプレーはどうだったかというと、持ち味の縦パスは何度か見られたので、そこについては酷いということはなかったかもしれない。ただ、散らしのパスはパススピードが遅く、A代表のパススピードではなかったように思うし、中盤セントラル2枚のもう1人の長谷部の方がむしろ前へ出て行っていたり、長谷部が大島のポジショニングのカバーをしているような状況が長く、これでは長谷部が疲弊するばかりだろう。
とはいえ、いきなり初キャップの選手のスタメン起用なんて国際的には決して珍しいことではなく、そういう抜擢にも応えられる選手であって欲しいし、そういう選手が増えないでどうするよ、ってば。
まぁとはいえ、2つの失点シーンに絡んでしまっているのは(1失点めのフリーキックのファウルを取られたのは大島のパスミスが原因だし、2失点めのPKは大島が足をかけて倒した形)観戦した方々におかれては、いかにも印象が悪いだろう。

ただそこよりも問題を感じるのは、相変わらず4-2-3-1のフォーメーションで、2列めに香川と本田を配したシステムであること。本田は相変わらず中に入って来たがるし、香川は(日本人お好きな)「トップ下」のエリアに居るばっかしだし、中央が渋滞を起こしてる。香川は相変わらず細かいパスで中央突破ばかり仕掛ける。中央が渋滞してるから、スペースがないので香川はまったく生きない。これなら、2列め中央に清武を置いて、本田と香川はどちらか1人が居ればいいんじゃないのか。スピードも不足してるし30歳になってキレも疑問の本田ではあるが、この試合のようにフィニッシュは決めてくれるので、本田か香川かと言えば、本田を優先することになるかもしれないな。
いずれにしても、2014年ワールドカップ惨敗の時に議論となった「自分たちのサッカー」に陥りやすい選手起用と配置を続けるのは、いかがなものか、普通に疑問であるわな。ハリルホジッチは、自分が采配、指導すれば「自分たちのサッカー」にならない…そこの改革ができる…っつうこと(自信があるってこと)なんかいね。
ビハインドの状況で、当然に得点力のある宇佐美の投入を図るが、相変わらず4-2-3-1の2列め左に置く。ここからだと宇佐美はカットインしてのシュートしかないじゃないっすか。縦に突破して抉る(えぐる)には、ここは宇佐美じゃなかろう。宇佐美はフィジカル的にデュエルの点でサイドに置くしかない…という論理かもしれないが、いつまでもそういうことじゃぁ、進歩、進化してないことの証左じゃないすかね。

いや~ハリルホジッチの選手起用、選手チョイスにも、いろいろ突っ込みどころ満載って感じだぞ。フォーメーションだけの問題ではないけれども、ハリルホジッチがやろうとしてるフットボールならば(本質的には)4-2-3-1ではない…んじゃないのか?? それと、ハリルホジッチはデュエルだの(いろいろ豊富に持っている風な)戦術論だの、あるいは体脂肪率だのフィジカルだの、熱弁をふるい続けているけれども、タレント性のある(タレント性の高い)選手を好んでしまうという(ある意味での)自己矛盾を抱えてないか??

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