チームを救うのはハツラツとした選手…それを如実に表した一戦。
2016.10.07
昨夜のワールドカップ・アジア最終予選のイラク戦。ま、イラクは世間の評価(?)より(また「格下」とか言葉を使ってるアホな旧メディアもあるが)いろんな要素からずっと厄介な相手で、イージーな試合になるわけはないと思ってたが、既にこの最終予選で2連敗してるイラクがキックオフ直後からあれだけガンガン来るとは予想外で、10分過ぎくらいまでぶっちゃけ押され気味。10分過ぎに中盤でのプレスが効いてボールを奪い返し、清武のシュート(ゴールキーパーに弾かれる)からようやくペースを掴めた日本。
25分過ぎの先制ゴールのシーンは実に見事で、ミドルサードで原口がプレスバックしてボールを奪い返し、清武が長く速いドリブリングで運び、前線では岡崎が外に開く動きをし、清武は右サイド寄りの本田へパス、その本田の外をスプリントして回り込み、本田からのリターンパスを受けてグラウンダーのクロス、スプリントしてゴール前へ駆け上がって来た原口のヒール、、、という、ハリルホジッチが(その前のアギーレも)理想とするゴールだったろう。本田のパスを受けた清武はオフサイドポジションだったかもしれないが、ピッチ上の誰も文句を言わない速さだったんじゃないか。香川だったら、もはやこういう攻撃はできないだろう。
イラクはそういうわけで面倒な相手だが、試合前に原口が(相手より気持ちをもってプレーできれば)どう考えても技術的にも戦術的にも負ける相手じゃない…とかコメントしてたらしいが、そう思いますよ。この試合も、安定したチームなら、後半立ち上がりに押し込まれたとしてもイイ時間帯にゴールを奪って3-0にするだろうな。悪くても2-0。セットプレーから同点ゴールを与えてしまったが、それでも90分で3-1にはするだろう。それが強いチームというもの。今のこの日本チームは、アディショナルタイムになんとか捻じ込むのが精一杯か??
それと、この試合でもイラク側は「対日本戦術」に自信をもってたようだが、そうなっちゃったですかね。アジア諸国の中で。日本のイイところも悪いところもわかってる…んだそうだ、、、イラクの監督がそうコメントしてたらしい、NHK-BSの野地アナウンサーの実況によると。まぁそういうことでしょうね。ある意味、「対日本」の守備戦術が、現状の日本のパフォーマンス、攻撃のイマジネーションなりパワーを、上回ってるということはないが、十分に抗しうるものになってきた、っていう感じか?? それは日本が衰えたわけじゃない。普通にそういう流れになる。クオリティのあるフットボールをしてる相手には、どこだって研究してくるわけで。ただ、2連敗してるから勝つしかないわけだが、明らかにイラクは日本に勝てる(用意周到で、この試合のプランもよく練っていて、勝てるパフォーマンスができる)と踏んで臨んで来てましたな。そう見られてるか、、、とも感じましたね。
ファイナルサードでの各選手のフィニッシュのクオリティが足らない。シュートも決めようとするあまりに、強いシュートを打つことに意識が行ってる。だから、強シュートでもゴールキーパーの正面とかに飛ぶ。
もう名前だとか、所属クラブのグレードだとか、そんなもんでは勝てませんよ。パフォーマンス、パワー、クオリティが衰えてるんだから。この試合を見てても、チームを救うのはハツラツとしたエネルギッシュな選手でしかないって、皆さん思ったでしょ。原口とかね。でも、そういう選手が足らないんだよ、ピッチの上に。居ないんじゃない。起用しないから。
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