『Five Stars・アメリカ世界遺産5つの謎』制作スタッフの日替わりブログ

Traveler’s High[トラベラーズ・ハイ]

未公開シーン・日本人特有の「ヘンな癖」
今週の土曜日は
きょうの話題は、「ダブーなシーン」のpart2です。
皆さんは、Episode2の舞台、世界遺産タオス・プエブロのこんなシーンを覚えているでしょうか?

いやいやいや

Episode2の主人公ダイスケが、立ち入り禁止区域に入ろうとしてレンジャーに止められ、叱られるシーンです。
ダイスケが立ち入り禁止の柵を越えて向かおうとしたのは、キバと呼ばれる祭事を司る場所。ネイティブアメリカンの人々にとって、最も神聖な場所なのです。ところが、立ち入り禁止地区のサインがあるにもかかわらず、写真を撮るために、ここに入ろうとする観光客がたいへん多いのです。

このシーン、実は私のアイディアではなく、タオス・プエブロに暮らすネイティブアメリカンの方々からの依頼でした。「あまりにも規則を破る観光客が多いので、タオス・プエブロでのタブーを、ぜひゲームの中に盛り込んで欲しい」とお願いされたのです。
タオス・プエブロでは、このほかにも次のようなシーンを撮影しました。

いやいや
ああああ「敷地内を流れる小川に入ってはいけません」ああああああああ「ハシゴに登ってはいけません」


電気も水道も使わず1000年前から変わらない生活をしているというタオス・プエブロの人々にとって、敷地内の小川は、飲み水や洗濯に使う生活用水。それを土足で汚していけないのは当然です。

もう1枚の「ハシゴ編」は、特に日本人観光客に向けて発したメッセージです。
タオス・プエブロのインディアンマンションには、住居のあちこちにハシゴがありますが、なぜかハシゴを見ると登りたくなるのが日本人観光客。「特に日本人の人には、ハシゴを登らないように強調してください」と、タオス・プエブロの管理者の方に言われました。

日本人観光客の困った行動は、Episode3の舞台、ワイオミング州の世界遺産、イエローストーン国立公園でも言われました。イエローストーンには数百にのぼる温泉がありますが、この温泉の中に手を入れようとする日本人観光客がものすごく多いのです。
イエローストーンには、赤や黄色、青、緑と実に美しい色彩に彩られている温泉があります。これらの色は悠久の時を経てバクテリアが造り出した色で、ここに人間の手の脂が入るとバクテリアが死んでしまうので、手をいれることは固く禁じられているのです。
レンジャーに聞くと、中にはわざわざ子供を呼んで、「ここを触ってごらん」といって、温泉に手を入れさせる父親もいるとか。それらは決まって日本人なんだそうです。

そこで、撮影されたのが次の「イエローストーンのタブーなシーン」です。温泉に手をいれる役は、傍若無人キャラ、マダム・ソフィアにお願いしました。

いや

ですが残念ながらこのシーン、未公開となってしまいました。Episode3のイエローストーンは広大で、ストーリーに登場するシーンが膨大になってしまったため、ここまで盛り込めなかったのです。

日本人にとっての温泉は「お風呂」としてのなじみが深いせいか、温泉を見るとすぐに手を入れようとするのだそうです。私もレンジャーから注意を受けなければ、手を入れて湯加減をみていたかも知れません。皆さんもイエローストーンを訪れたときは、ぜひお気をつけくださいね。

Photo by Nanako Nishiyama


| 撮影ウラ話 | 05:42 AM | comments (5) | trackback (0) |
未公開シーン・もっと入れたかった「タブーなシーン」
今週の金曜日は

みなさん、明けましておめでとうございます!
1年1か月にわたって公開した『Five Stars・アメリカ世界遺産5つの謎』も、とうとう終了となりました。ですがこれから2月28日までの間に、順次当選発表を行っていきますので、それまでこのブログも続けていこうと思っています。

さて、本日のテーマは「やってはいけないタブーなシーン」です。
今回のゲームには、12を超えるアメリカの世界遺産、国立公園、国立モニュメントなどが登場しますが、どこでも必ず注意を受けるのが「自然環境保全のために、決してやってはいけないさまざまな事柄」です。

私たちは行く先々で「タブーなシーン」を撮影し、できるだけゲームのストーリーの中に組み込むように努力しましたが、いくつかは入れ込むことができず、こぼれてしまいました。きょうご紹介するのは、もっと入れたかった「タブーなシーン」です。

Episode2、ニューメキシコ州の世界遺産、カールスバッド・キャバーンズ国立公園のシーンでは、ストーリーの中に3件の「タブー」を織り込みました。
カールスバッドでは、ポイントを自由にクリックする形でしたので、このシーンを見た方もいれば、見ていない方もいると思います。

えええーッッ!?
「洞窟内では大声を出してはいけません」 「鍾乳石に触ってはいけません」「通路以外の場所に入ってはいけません」

Episode2をプレイした方はご存知だと思いますが、カールスバッドは鍾乳石でできている巨大な地下洞窟。大きな声を出すと洞窟内に響き渡りますし、また通路以外のところは何万年もかけて自然が造り上げた鍾乳石のアート。人間の手が触れることは、それらを壊してしまうことなのです。

同じEpisode2では、ホワイトサンズ国立モニュメントが登場しましたが、ここで撮った「タブーなシーン」は、ゲームの中に登場しませんでした。

えッッ!?
ああああ「砂丘でタバコを吸ってはいけません」 あああああああああああああ 「砂を持ち帰ってはいけません」


ホワイトサンズは世界でも珍しい真っ白な砂丘。砂丘の上で飲食やタバコがタブーなのは当然です。
ここではマダム・ソフィアがタバコを吸うシーンを撮影しました。ふだんは吸わない方なので、タバコを持つ手つきは少し怪しかったのですが、そこは演技力でカバー、「いかにも」な写真が撮れました。ちなみに、ライターを差し出しているのは、「神様」です。
(Episode4のラストでは、マダム・ソフィアと「神様」の決闘がありますが、もうこの時点で力関係は明らかですね)

ホワイトサンズでのもうひとつのタブーは、「砂を持ち帰ってはいけません」。そう、あまりにも美しい砂なので、旅の記念に……と、持ち帰る人が後を絶たないのです。
残念ながらこの2点の写真は、ゲームの中に組み込むことができず……お蔵入りとなっていたものです。

| 撮影ウラ話 | 03:03 PM | comments (0) | trackback (0) |

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