デビュタントたちの着るHCブランドとドレスは、いずれゆっくりご紹介するといたしまして、まずは舞踏会当日のお話へと参りましょう。
デビュタントのリハーサルは午後2時から。私はお昼過ぎにホテル・クリヨンに入りましたが、レセプションで「チェックインを……」と言うなり、なぜかホテルショップのほうへ通されます。「今日はこのホテルで特別なイベントがあるので、チェックインはこちらで……」とのこと。見回すと、ロビーではすでに人びとが行き交い、いろいろな作業が始められています。 前日は近くの、リーズナブルなホテルに宿泊していた私は、チェックインのあいだ同行者に「昨日泊ったホテルとは大違いね……」とひそひそ。ところがその場に、日本語を話すスタッフの方がいたことが後になってわかり、恥ずかしい思いをしたのでした……。
お部屋は、入ると左右にバスルームとトイレがあり、3段ほどの階段を下りて寝室へと続きます。全体的に白とブルーで上品ながらもラブリーな雰囲気。ウォークインクローゼットに、さっそく今夜着るドレスをかけました。
今日一晩だけでも、このパリの中でも超高級のひとつであるホテルのお部屋で過ごせる幸せをかみしめながら、少し休憩。今回のデビュタントたちの資料を片手に、ロビーへ下りますが、はてさていったいどこで……と思ったちょうどそこに通りかかったのが、今回の参加アレンジのためこの数か月間メールをやり取りしてきた、主催会社の担当者、Benedicteさん。さっそくデビュタントたちの控え室やメイクルームなどを案内してもらいました。
リハーサル開始を待つデビュタントの女の子、男の子たちでごった返す控え室で、「じゃ、誰か話してみたい女の子がいたらどうぞ」と、私を残し忙しそうに去るBenedicte。しかし……ほとんどが10代後半という彼らの、何とも言えず華やかな雰囲気に早くも圧倒されてしまった私なのでした……。
2時を少し回った頃、全員2階へ移動。舞踏会会場の一部である部屋で、デビュタントお披露目セレモニーのリハーサルが始まります。が、これがかなり“カジュアル”であります。歩く際の姿勢や歩き方の注意などは特になく、1カップルずつ、入場から部屋を去るまでの順番と位置、動線を確認した程度で、しかも日本人なら黙々と粛々と列になって進められるであろうところ、それぞれが好き勝手におしゃべり、列はまるでない状態、しかも楽しそうに……こんなところにも、カルチャーギャップ(?)ですね。
それでも2階でひと通り終えると、今度は1階のレストランスペースでも同じ練習です。ちなみに……このような“ハイソサエティーの子女が集まる舞踏会のリハーサル”の場、これも日本人なら、きっとそれなりの服装をしての参加が暗黙の了解となるのですが……皆さんかなり“カジュアル”であります。セーターにジーンズは当たり前、ケネディ嬢の足元はなんと、ビーチサンダルだったのです……。
そんなリハーサルが終わると、女の子たちはヘアメイクと着替えに入ります。今回、デビュタントたちのメイクアップはMAC、そしてヘアスタイリングはアレキサンダー・ドゥ・パリにより仕上げられます。当然そんなヘアメイクもついていない私は、自分も舞踏会の準備に、これから孤軍奮闘です。
そして……冬のパリに夜のとばりが下りた、午後7時。
まがりなりにもイブニングドレスを着てロビーへと降りた私を待っていたのは、デビュタントたちの夢の舞台へと続く、エントランスだったのです。
ホテル・ド・クリヨンで滞在したお部屋。寝室の一角に、書斎にもなるコーナーがある。
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お部屋は、入ると左右にバスルームとトイレがあり、3段ほどの階段を下りて寝室へと続きます。全体的に白とブルーで上品ながらもラブリーな雰囲気。ウォークインクローゼットに、さっそく今夜着るドレスをかけました。
今日一晩だけでも、このパリの中でも超高級のひとつであるホテルのお部屋で過ごせる幸せをかみしめながら、少し休憩。今回のデビュタントたちの資料を片手に、ロビーへ下りますが、はてさていったいどこで……と思ったちょうどそこに通りかかったのが、今回の参加アレンジのためこの数か月間メールをやり取りしてきた、主催会社の担当者、Benedicteさん。さっそくデビュタントたちの控え室やメイクルームなどを案内してもらいました。
リハーサル開始を待つデビュタントの女の子、男の子たちでごった返す控え室で、「じゃ、誰か話してみたい女の子がいたらどうぞ」と、私を残し忙しそうに去るBenedicte。しかし……ほとんどが10代後半という彼らの、何とも言えず華やかな雰囲気に早くも圧倒されてしまった私なのでした……。
2時を少し回った頃、全員2階へ移動。舞踏会会場の一部である部屋で、デビュタントお披露目セレモニーのリハーサルが始まります。が、これがかなり“カジュアル”であります。歩く際の姿勢や歩き方の注意などは特になく、1カップルずつ、入場から部屋を去るまでの順番と位置、動線を確認した程度で、しかも日本人なら黙々と粛々と列になって進められるであろうところ、それぞれが好き勝手におしゃべり、列はまるでない状態、しかも楽しそうに……こんなところにも、カルチャーギャップ(?)ですね。
リハーサルにて、順番を待つケネディ嬢。足元は……ビーチサンダル。そのラフさとフォーマルの落差がいいのですね。
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そんなリハーサルが終わると、女の子たちはヘアメイクと着替えに入ります。今回、デビュタントたちのメイクアップはMAC、そしてヘアスタイリングはアレキサンダー・ドゥ・パリにより仕上げられます。当然そんなヘアメイクもついていない私は、自分も舞踏会の準備に、これから孤軍奮闘です。
そして……冬のパリに夜のとばりが下りた、午後7時。
まがりなりにもイブニングドレスを着てロビーへと降りた私を待っていたのは、デビュタントたちの夢の舞台へと続く、エントランスだったのです。