Vol.07 アルベール大公との思いがけない出会い

グレース公妃のお顔が大きく映し出されたスクリーンの前で。
舞踏会会場の入り口のすぐ横に、まるでゲストたちをお迎えするかのように、グレース公妃のお顔が大きく映し出されたスクリーンが設置されていました。本日の記念にと私たちはその前に並んで記念撮影などしていたところへ……アルベール大公が通られたのです。大公に何度も面識のある、モナコ政府観光局の日本人の方に紹介していただき、思いがけず大公にごあいさつ、握手をさせていただくことができました。大きな、暖かい手であったのが印象的でした。

大公はとても急いでいらしたため、一緒に写真を撮れなかったのが、ミーハー・マキコとしては残念ではありましたが……。

ここでひとつ、大切な社交マナーです……男女間の握手では通常、女性の方から手を出すものですが、自分より年齢や社会的立場が上の方との握手は、女性であってもご自分から手を差し出してはいけません。

ところがちょうどその場にいた同行者は、きっと間近のアルベール大公に驚いたのでしょう、とっさに“Nice to meet you!”と、彼女から手を出してしまったのです。……一瞬の間があったものの、大公はにこやかにそれに応えていらっしゃいましたが、後でこの“マナー違反”を彼女に指摘するや、「そうでしたね……」と、恐縮しきりだったのでした。皆さまもどうぞ、お気をつけくださいね。

大きな、暖かい手で握手をしてくださったアルベール大公。
そんな思いがけない出来事のあと、会場へ戻ると、すでに本日のメインイベント、ダイアナ・ロスのコンサートが始まっていました。ダイアナ・ロスというと、ライオンのような髪型にパワフルな歌声、というイメージでしたが、現在は……やはりそのままでした。

圧倒される歌に踊りに、衣装もどんどん替わって……私は彼女の歌は代表曲程度しか知りませんでしたが、その迫力に会場はとても盛り上がっていきました。

やはり、一流のエンターテイナーが人を惹き付ける力というのは、すごいものですね。

写真提供:PRINCESS OF MANNER