「技術的にとてもいいサッカー」

スペインのお馴染みのマルカ紙で数日前に、日本代表の新監督、アギーレ氏のインタビューが掲載されたそうで、昨日あたりの日本のスポーツ紙でもその記事が紹介されていたが…

日本の某スポーツ紙なんて、その記事を「紹介」なんてもんじゃない。まるで自分がインタビューしたくらいのノリでデカデカと扱っていた、というよりその記事でもって紙面を作っておったですね。
ま、それはさておき、アギーレ氏は日本のことを、とてもいい人材が居て、技術的にとてもいいサッカー…というように評している模様。そこは全くそのとおりであって、そういうところはちゃんと日本国内にも紹介し伝えたらどうなんだ?? いわゆるメディア。スポーツ紙レベルじゃなくて。
特に「いいサッカー」「技術的にとてもいいサッカー」というあたりが、わかるかね。伝えられるかね。そういう部分を押さえた上で、何が足らないのか、なんでワールドカップではああいう試合になったのか、そういう議論を(フットボール・フリークだけじゃなくて)文化として形成しないと。それはメディアの役目であり、ま、そもそもメディア自体がそのレベルに行ってないっていう。
フットボール専門誌のサイトだって、マンチェスター・ユナイテッドのファン・ハール監督が香川を評している中で「6番」だの「8番」だの「10番」だのという言葉を使っていることについて、「6番」はボランチ、「8番」はサイドアタッカー、「10番」は(例によって)トップ下、って注釈つけているが、もはやこの時点で底が知れるというか間違ってるだろ。何番がどこをやってもいいんだが、こういう場合の表現の意味として「6番」も「8番」も中盤セントラルであり、さらに「6番」と「8番」とでは役割が違い、「10番」はトップ下というより(またまたトップ下という固定的な位置づけするより)シャドーストライカーっていう風にとらえる方が正しいだろ。あ、ちなみにブラジルあたりでは「6番」といえばサイドバック(特に左サイドバック)を意味する。ここら辺は、フォーメーション・システムが変化、変遷、進化していく中で、その思考(試行)プロセスが南米とヨーロッパでは異なっていることに起因する。以前にも(もう相当前ですが)こういうエントリーをしたことがありますが。。。
http://www.ladyweb.org/people/koh/blog/index.php?e=517

ま、スペインのメディアにおいてさえ、日本選手のそういう部分は評価されているってこと。そういう評価が高まってきているから、日本チームについて研究も分析もされるってこと。研究や分析、いわゆるスカウティングって凄いものがあるってこと。まさに情報戦争であって…そういうことを私にいろいろ聞いてくる人たちに話すと、みんな凄く驚いてる。そんなことも伝えられないメディアって、何。
過去のワールドカップでは日本なんてナメられてたし、ろくに相手にされてなかっただろう。でも2010年大会、それに続く日本人選手たちの国際的なステージへの進出と評価でもって、こういう段階に入ってきたわけで。それに打ち勝たなくてはならないんだから、これまでもよりも厳しくハードルが高いのは当然。そういうフェーズなんだから。

| trackback (0) |

この記事のトラックバックURL

http://www.ladyweb.org/people/koh/blog/tb.php/1520

トラックバック

▲ページのトップへ

CALENDAR

          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

<<前月 2024年11月 次月>>

Back Number

これ以前の記事はこちらから

Recent Trackback

Profile

▲ページのトップへ