サンフレッチェ広島の3-3-2-2(?)システム。
2016.07.10
サンフレッチェ広島といえば、3バック、中盤底2枚にウイングバック、そして1トップ、2シャドーというフォーメーション(3-4-2-1)だが、最近2トップにして、3バックにウイングバックを置く形は変わらないものの、中盤底を1枚に、2トップの後ろに2枚(流行りの言い方をするなら2枚のインサイドハーフ)というフォーメーションで戦っており、これがハマってるといったところか。
攻撃時には、左右ウイングバックが高い位置を取り3-1-4-2、あるいは3-3-4(インサイドハーフ2枚が2トップと同じ高さまで上がる3-1-2-4だったり、両ウイングバックが高く攻め上がって完全にウインガーの位置に来た時の3-1-2-4だったり)みたいな形にもなり、守備時では従来のようにウイングバックが引いて5バック(5-3-2)になったり、中盤底が最終ラインに入って4バックになったりという可変性…という風に見えていた。両ウイングバックの上下動の負担が大きいことに変わりはないが、さらにインサイドハーフ2枚の動きが攻守両面において非常に重要であり、ここを浅野と柴崎晃誠が務め、攻撃では2トップを追い越しての裏抜けを見せたり、サイドに流れたり、サイドから中に入ってきたりと多彩な攻撃をつくり出して、実際にこのところ柴崎晃誠のフィニッシュも多くなっていた(浅野は決め損ないが頻発…笑)ところ。もう一方で、両ウイングバックが高い位置を取る上に中盤底が1枚なので、当然にして中盤(中盤底の両脇)および最終ラインの前が非常に薄くなる。昨夜の鹿島アントラーズ戦では、そこを結構突かれていたし、サンフレッチェの最終ラインに対するアントラーズの前線からのプレスが効いていて最終ラインからの組み立てができず(ゴールキーパーの致命的なミスもあり)ホーム戦で大量失点を喫することとなった。
こうなるとインサイドハーフの動きと運動量、スピード、戦術眼がさらに重要になってきて、よほどスーパーな選手じゃないと無理なんじゃないかと…上下だけでなく、左右も対応しなければならないし…そんな選手が世界的にもそうそう存在するか?? 中盤底を丸谷が担っているが、青山が戻ってきたらさらに機能するんじゃないか…という意見もあるようだが、う~ん、、、同じことじゃないか。対戦相手もすぐにスカウティングして来るんでね。そんなに何試合も効能が続くものじゃない。
ただ、森保監督が突然(?)取り組んだこのシステムを、これからどうするのか(そもそも、このシステムに取り組んだきっかけは何だったのか??)(シンプルに、佐藤寿人をスタメン起用するために2トップにしたんだったりして…かつてのように1トップ起用ではなく)関心がある。攻撃にバリエーションをもたらそうとしてるんだと思うが、昨夜の鹿島アントラーズ戦はこのシステムは攻略されたが(それをメディアは単純に、守備が乱れて…と報じるのがこの国だか、そういう単純なことではなかろうって)来週はミッドウイークにもJ1が開催されるし、この新システムがいつまで効力を発揮するか…と思っていた矢先の昨夜の試合だった中で、次戦はどういうシステムでどういう戦いぶりを見せるのか、結構注目されるところ。
| trackback (0) |
この記事のトラックバックURL
http://www.ladyweb.org/people/koh/blog/tb.php/2230
トラックバック