ごめん、アメリ


ほんとうにバカだった。

ドイツに住む獣医師で、保健学士＆ドッグジャーナリストという
肩書きの女性による、「レバーは、犬に最高のビタミン源」の記事を
なな号は、鵜呑みにしたのです。

さっそく信頼のおけそうな、ドッグフード専門店で、冷凍の
小さなサイコロ状にカットされた、馬のレバーを試しに購入。

お店の人から「犬によっては、レバーは生であげると、下痢をする場合もあります」
と付け加えられました。

恐る恐る、あげてみると、最初の1かけらこそは好奇心で
口にはしたものの、その後は、2匹ともに拒否されてしました。

ありゃりゃ。じゃあ、加熱してあげてみようか。

ジャイは完食。
生よりは、食いつきがいいけれど、アメリの口には、合わないようでした。

こんな風に、2日間レバーをあげた翌日、突然アメリに激しい下痢が
始まってしまいました。

1日様子を見たのですが、翌日もまったく同じ。
頼りにしている動物病院は、日曜日休み。

それでも、電話をして、事情を説明すると、ありがたいことに、
薬を出してくれる事になりました。

「普段から生肉をあげているわけでもないのに、いきなり生のレバーは
きついです。ドライフードは、栄養バランスを考えて作られていますから
それほど神経質に、他の食品から栄養を与える必要はありません」
「大型犬ならまだしも、小型犬ですしね」

すべてごもっともです。

ドイツって、犬に与えるための生肉が、当たり前のように売っている国
らしいです。
そんな生活環境に暮らす犬と、東京で暮らす犬を、同じように考えては
いけないのですよね。

アメリは、便に血が混じるほど、下痢を繰り返し、あげくの果てに
ソファーの下にうずくまっていました。

ほんとにほんとに、ごめん、アメリ。

愛情を持つ、良心的な動物病院の先生のおかげで、
今、アメリの下痢は止まっています。

は〜、良かった...。

ちなみに、ジャイにはなんの問題も起こりませんでした。

研究による知識は、およそ間違っていないでしょう。
ですが犬の場合、人間以上に種類も多いし、サイズもバラバラ。

人間との共同生活に都合がいいような、犬種の改良も進んでいます。
なので研究だけでは、語れない事実もたくさんあるってことなんですね。