奇跡は起きなかったけど



この写真は、2月17日に緊急入院した時、
母と、駆けつけてくれた母の妹2人と
なな号と八号で撮った、記念写真です。

「皆、笑顔でねー！」

「わははは..お母さんも、ちゃんと笑ってるじゃん！」

声が小さくて、聞き取るのもやっとという
しゃべる事が、かなり難しくなっていた母が、
なな号のかけ声で、頑張って笑ってくれた写真です。

しかし、母の笑顔を見れたのは、これが最後でした。

23日に、もうダメか...という状態に陥り
その後、一度はなんとか回復したものの、
点滴と酸素マスクがはずれないまま、
桜を見ることもなく、母は亡くなりました。

奇跡は起きなかったけれど、病院の手厚い看護と
この写真に写っている全員にみとられ、苦しむ事も
なく旅立てた母は、幸せだったと思います。

なな号も最後まで、母の病室に泊まり込んで
みとる事ができたので、悔いはありません。

葬儀は本人の意向通り、家族葬を執り行いました。

なので、なな号は仕事関係の方に、あえて
連絡はしませんでした。

それでも気を使ってくださる方が、いらっしゃると思い
葬儀が終わるまで、このブログ上でも、報告に
タイムラグをとりました。

ごめんなさい。

母は、3日に亡くなり、その日のうちに通夜
4日には、告別式を行ったのです。

3日は、甥っ子の「大」の受験日でしたが、
出かけた後だったので、「大」はその事を知らずに
受験ができました。

6日に仕事があった為、まだまだ片付けなければ
なければならない事を、山ほど妹にまかせ、
５日、ボロボロに疲れながら、東京に戻ったのは
そういう事情でした。

人それぞれ、考え方があると思いますが
葬儀は、本人の為のものなので、本人を
よく知っていて、別れを惜しんでくださる方達が、
お焼香をしてくだされば、それで十分だと
なな号は思います。

それでも、何度もお見舞いにいらしてくれた
ごく親しい母の友達に連絡し、こじんまりとした
葬儀になるはずが、想定していた人数を
遥かに超えるお友達が、お通夜にいらして
くださりなな号は、とても驚きました。

母の人間関係、捨てたもんじゃなかったんだね。

すべてが終わった夜、寝床で久しぶりにゆっくりと
両側に、なな号の腕まくらで寝ている、わんこの
寝息を聞きながら、いいお葬式だったんじゃないのかな
と、ぼんやり母を思ったなな号です。