Vol.06 世界のミュージシャンも、ただの父? リリー・コリンズ(イギリス)

「どんなお父さんですか?」
「え? 自分にとっては、特別でも何もない本当に普通の、ただの父なんですよ。」

パパ・コリンズとのツーショットのミーハーマキコの図。
……デビュタントたちがメイクアップや着替えを始めていた頃、楽屋の一角でメディアに囲まれインタビューににこやかに答えていた女の子の “ただの父”とは、1970年代からジェネシスの一員として活躍し、出身地イギリスのみならず世界的にも有名なミュージシャン、フィル・コリンズでした。

そのコリンズパパが本日、娘のソサエティ・デビューを見るため、皆さんすでにアペリティフが回った頃、舞踏会にご登場。多くのメディアのカメラ撮影攻勢の中、どさくさに混じってついにツーショットまで撮影させていただいた私はやはり、ミーハーですね……。

6歳までイギリスの田舎で育ったリリーは現在18歳で、お母様と共にロサンゼルス在住です。リリーは生まれ出たその時から、エンターテイメント業界にその姿を現しています。テレビデビューをした時もまだ小さな女の子でしたし、ショーに出演したのをきっかけにモデル業界にもすでに関わっています。

そんな彼女ですが、自身の言葉を借りれば「未知のことにも応じ、そして自分が住んでいる“バブル世界”の外に出るのも重要なこと」と言います。そしてそれを、旅することや、他人の言うことに判断を加えず耳を傾け、そして理解することで実践してきています。現実の世界にクールな目を向けつつ、一方で彼女の愛する“バブルな世界”も保っていく方法を探していたリリーは今、自分の情熱を、南カリフォルニア大学でのジャーナリズム追及という形に見出しています。

招待客の前でソサエティー・デビューした笑顔のリリー・コリンズ。
この日リリーが着ることになったドレスは、シャネル。それは、彼女がファッションに関心を持ってからというものずっと憧れてきたブランドでした。羽根とスパンコールと、刺繍の施されたシルクの白いチュールドレス。アクセサリーはドレスに合わせてホワイトゴールドと梨型ダイヤモンドの揺れるイヤリング。セレモニーでは歩くたびに、真っ白なたくさんの羽根がふわふわと揺れて、意思を感じさせる大きな眼、長い髪のリリーが天使のようにも見えた……人も、今宵、いたかもしれません。