Jリーグを経由しない海外挑戦…

高校を卒業していきなり海外クラブへ行ったり、今度は大学を卒業していきなり海外クラブへ行く例も出て来たし、Jリーグの下部組織(U-18)から海外クラブへ行く例も出て来た。

こうなると、Jリーグのクラブはそんなにも魅力がないのか云々という声や意見も出て来るが、それはまた違う話ではないかと。日本には高校サッカーや大学サッカーもあり、それがクラブの発展をある意味で妨げて来た部分もあるかもしれないが、近年は比較的住み分けもできていて、(クラブのトップチームへ上がれなかった選手、ユースへ上がれなかった選手の)二重の受け皿ともなっていて、日本独特の構造を有する形になっているかと。まぁ、クラブでユースに上がれない(上げない)っていうのが(トップチームはともかく…)イマイチ、私にはわからないのだが、それは置いといて…そして高校でプレーした選手や大学でプレーした選手が再びクラブ(Jリーグのクラブ)へ入ってくるという経路も多い。また、Jリーグに高校卒でいきなり入るのではなく、希望して大学へ行ってから入るケースも少なくない。そこら辺で選手の育成の一貫性という点で、ふ~ん…ふ~む…という部分がなくもないが、まぁ悪くはない多重構造かもしれない。そういう点で、大学からJリーグのクラブのオファーを蹴って海外クラブへ入るというのも、あっていいんじゃないだろうか。だからすぐ短絡的に、そういうのが増えるとJリーグはますます地盤沈下云々と旧メディアが(嬉しそうに)騒ぐ模様が目に浮かぶが、悪いけど、そんな簡単に地盤沈下しませんから。Jリーグのクラブが、海外で挑戦した後の受け皿になることだってあるだろう。どうして、そう単一化した話しかできないんだろうな。そこを選手がJリーグを選ばない(Jリーグは魅力がない、海外と比較してレベルが低い、等々)などという話に強引に結び付けるから、いつまでたっても単細胞な思考でしかないんじゃないか。Jリーグのレベルは決して低くはない。だが、海外でプレーしたら、Jリーグのプレーでは身につけられないことや体験できないこともある。しかしその逆もある。Jリーグをスキップして海外のクラブでプレーしたからと言って、それでナショナルチーム(日本代表)に選出されるものでもない。どうも、海外でプレーしたら代表への近道だという、皮相的な観念が旧メディアの方にもあるんじゃないか。要は、Jリーグでプレーしようと海外のクラブでプレーしようと、選手層がもっともっと厚くならないとダメってこと。どのルートが正しくて、このルート以外だとJリーグが地盤沈下するとか、単純過ぎるんじゃないか。
ただもちろん、Jリーグでプレーする場合の魅力も強化しなくてはならないのは事実。それは選手たちがどういうルートなり道筋で自らをレベルアップ、クラスアップして行くか、ということと、全く無関係ではないが、ちょっと違う次元の話だろう。真にグローバルにワールドワイドに展開されているフットボールなんだから、見ている、見守っているこちらも、複合的・複眼的な視線と視野を見通しを持ちたいもの。
大迫がワールドカップ半年前に、ドイツのブンデスリーガ2部のクラブへの移籍を決めたそうだが、ワールドカップが終わったらもっといいオファーがあるだろうに、とか、なんで2部なんだとか、いろいろ異論もあるようだが、私は(もちろんドイツの環境にフィットするのかどうかという懸念もありはするが)勇気あるチャレンジだと思うし、なにしろ監督に求められての移籍なので、決してムチャとは言えまい。どう使われるか、どういうプレーができそうか、ということなんじゃないのか。そこが見えているケースと、必ずしもそうではないケースと、ごっちゃにしてはいけないと思うんだ。
ま、とにかく、大迫にしても、長澤(大学からドイツ2部のケルンへ)にしても、丸岡(セレッソ大阪U-18からドルトムントへ)にしても、見守っていきましょうや。

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