Jリーグの地上波TV中継の必要性について、ちょっとだけ。
2010.10.19
時々議論が集中することの1つに(今朝も朝日新聞に何か掲載されてたが)Jリーグの地上波TV中継の話題がある。現在はスカパーに独占放映権を与え、それによって逆に地上波TVでの中継が減っているという論理だ。Jリーグでは全チームに分配金があるので、巨額な放映権料を支払ってくれるスカパーを優先したと、それが裏目に出ていないか、と。
スカパー独占になることによって、NHK BSでの中継が各節2試合だったのが1試合になったのは実際。一方、BSでもTBSのBS(BS-i)では、スカパー独占によって中継数が減ったとは思わない(正確にはカウントしてないが)のだが。
BSはともかく、地上波TVでは少し中継数が減ったようには思うが、元々ゴールデンタイムには中継されてないし、昼間でも視聴率が良くないので、こんな中継数になってしまうのはやむをえないだろう。そもそも昼間に地上波TVで中継されても、サッカーファンはスタジアムに行ってしまうし、スタジアムに行かないまでもスカパーで見てしまう。
スタジアムで試合を観ると、きっと意外に迫力や面白さがあることに驚くはず。そしてサポーターや観衆の熱気にも。意外にも初めてJリーグの試合をスタジアムで見たという方々は、異口同音にそう口にすることが、それを物語っている。
Jリーグの試合がゴールデンタイムに中継されたのは、まだチャンピオンシップなるものが開催されていた最後の年にさかのぼる。この時は確か15%超だった。ま、それもチャンピオンシップだから。リーグ戦の試合では、とてもゴールデンタイムで中継してもらえる数字が見込めないのが事実。今日のプロ野球と同じ。だからプロ野球も中継がなくなる。ちなみにプロ野球については、視聴者年齢層の問題が非常に大きい。
昼間の試合については、これも(よく揶揄されるように)いわゆる「消費税率」を上回れないことが多いのも事実。そこをアンチにだいぶ突っつかれてきたが、それでもプロ野球のジャイアンツ戦以外よりはマシ(ま、そんな低レベルで争ってもバカバカしいが)だったし、そして今日ではジャイアンツ戦とも同じようなもん。Jリーグに限らず、スポーツ中継はそれだけ数字が取れなくなってきているわけで、、、数字が取れなければスポンサーがつかないから中継されないし、、、今年のプロ野球の「クライマックスシリーズ」と同じこと。
そこで地上波TVでなんとか中継しないとジリ貧だ、と懸念する人も多い。言いたいことはわかる。一方で、各チームの地元では相変わらず高い数字であることも事実。それはそれできわめて健全なことであって、何も全国中継の関東地区の数字でモノを論じてしまうのもおかしい、、、けれども全国中継の関東地区の数字でこそ、露出が大きいと見なされるのも事実。現実のところ、Jリーグの地上波TV中継を増やすのは困難であるとしか言いようがない。だがそこは、代表人気とJリーグとを切り離して扱おうとする広告代理店やTV業界の恣意が大きく働いていることも、やはり認識して議論をしたい。さらにサッカーにおいては、代表だけの方々、Jリーグに熱心な方々が分かれているし、それに加えて海外サッカーの方々もいる。非常にやっかいというか、、、そしてJリーグの地元のチームを追い始めると代表に対しては少し距離ができたりするのもよく聞く話だし、それもある意味で当然、、、代表に関心がなくなったわけではなく、より地元のチームに入っていくということ。
そこで思うのは、やはり地上波TVでJリーグのダイジェストをもっともっと増やせないか、TV各局のスポーツニュースみたいな中でやってくれないか、と思う。そこは広告代理店同士の問題があることも知っているが、ワールドカップで代表チームが活躍するためにはJリーグの活性化と盛り上がりが欠かせないよね、な~んて6月下旬頃みんな言ってたよね。いっそのこと、Jリーグの代理店を変えてみたらどうなんだろう、とかずっと前から思っているのだが。Jリーグの代理店だとTVには弱いでしょ。
で、もし地上波TVでJリーグのダイジェストをやってくれる時は、試合中継映像だけで構成されると迫力も味気もない映像しかないので(中継スキルの問題で)各チームの地元ローカル局が独自に収録している映像をできるだけ使って欲しい。そっちの方がどう見ても面白い映像なのだが。
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