「地方クラブにおけるスペタクルは勝ってみせること」

日本代表のアギーレ新監督の昨日の記者会見だが、なかなかに長時間で聞き応えがあったかと。ベースは4-3-3で、臨機応変にフォーメーションを変えていくと言っていたが…5-3-2に変化させることもあるし3枚フォワードを並べるかもしれない、試合の状況に応じてフレキシブルに対応することが大事、と。

フォーメーションやシステム固定で考えてしまう習性の強い日本人、特にメディアにはよく学習していただく機会になればよいと思ったりする。ま、早速どっかのスポーツ紙では、トップ下を置かない…とか書いているようだが、そんなこと言ってたかなぁ。っていうか、なんで「トップ下」の話なんだよ。相変わらず好きだねぇ「トップ下」(笑)
例えば、先のオランダ代表監督、現・マンチェスター・ユナイテッド監督のファン・ハール氏は、今の時点では5人の「9番」と4人の「10番」がいる、だが攻撃に横幅をもたらしてくれるようなウイングはいない…とコメントしたそうだが、その「9番」とか「10番」とか、あるいは「攻撃に横幅」とか、わかってんのか、日本のメディア。
フランクフルトの乾だって、先日、監督に「10番」の位置でプレーしたいと希望している…とかコメントしたそうだが、それを伝える記事でも早速「トップ下」と書いてるし。別に「10番」はトップ下っていうわけじゃないぞ。トップ下の位置であろうがなかろうが、トップ下を置くフォーメーション・システムであろうがなかろうが、「10番」の役割は「10番」の役割。いい加減に、こういうレベル、卒業しようよ。メディアも、フットボール・ファンもね。

本日のタイトルだが、アギーレ監督が主戦場(?)としてきたスペインの記者たちにWebマガジンがコメントをもらってきた記事の中で(これは面白い企画だよね)記者の一人が表した言葉。
http://sportiva.shueisha.co.jp/clm/jfootball/2014/08/11/post_697/ (Webスポルティーバ「スペイン人記者が下す、アギーレ監督の本当の評価」)

そうだよ、地方のお金のないクラブは、特にホームで、アウェイのクラブをブっ倒して見せることが一番のスペタクルのはず。そこが日本は希薄。どのクラブも同じようなフットボールをやろうとする。こういうフットボールをやりたいというのはいいが、それにチャレンジするのももちろんよいが、時にはそれをかなぐり捨てて、勝ちにこだわって見せるという、そういう獰猛なところが不足している。まるで、内容やクオリティよりも勝ちにこだわると悪いことをしたみたいだ。その辺のブレンドなりサジ加減がなぁ。
なにしろ、動員をかけて(動員企画を敢行して)スタジアムが一杯になった時、必ずJリーグのクラブは負けるよね。そういうところも。もちろん、かと言って、未来のないフットボールをやられても確かに困る。だからブレンド、サジ加減。だけど、未来のないフットボールだけだと、一時的には戦績が残せても遅かれ早かれ、必ず行き詰まってドツボになるんだけどね。そんなことはフットボール・フリークの皆さんはもう十分ご存じでしょ。

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