久しぶりのゴールを決めた原口もいるし、乾もいる。

先週末のブンデスリーガで、ヘルタ・ベルリンの原口が見事なワンタッチゴールを決め、その後にも右サイドからワンタッチクロス(ダイレクトでのゴールキーパーが出られない角度とスピードの低いクロス)でアシストも記録。ま、ゴール数がちょっと少ないのがナンではあるが、ヘルタでずっとレギュラーを張り続けている。ヘルタは、来シーズンのチャンピオンズリーグ出場権獲得が現実味を増しているし。

今回の代表メンバーに呼ばれなかったが、リーガ・エスパニョーラのエイバルに居る乾も、先日の試合で貴重な同点ゴールを奪うアシスト(ドリブリングからのラストパス)もあったし、その前には惜しいゴールポストを叩くシュートもあった。乾のゴール数も、あと2つか3つは欲しいところだが、サイドアタッカー的なプレイヤーが出て来ているのは、よいことではないか。一部メディア(日本のフットボール専門メディア)にはウインガーと表現しているものも見られるが、原口にしても乾にしても、ウインガーとはちょっと違うとは思うが、それでも、サイドで突破もし、サイドから中に入って来てゴールを決め、カットインしてのショットもあり、、、というタイプが増えるのは望ましいことだろう。
日本の攻撃は長らく、いわゆる(多くの人がお好きな)「トップ下」(2列め中央)を置くことがデフォみたいな部分があった。何も日本人の好みでトップ下を置くことが must になってるとは思わないが、確かに、2トップであれ1トップであれ、中盤と前線の間で中継する選手を必要としてきたことはあるだろう。その位置に入る選手がファンタジスタ系であろうと、他のタイプであろうと。先日のU-23代表のポルトガル遠征メンバー発表会見でも、手倉森監督が、トップ下を置くのは日本のよさだと思ってる…というような発言があったが、しかし手倉森氏もそれに続いて、トップ下を置かないフォーメーションなりシステムも念頭にあることを示唆していたのが記憶に残っている。
周知のとおり、そのトップ下の位置にはゲームメイカーを置かないのが、もうずっと前からの世界的な流れであって、、、置く場合は、その選手は1.5列めのアタッカーであり、セカンドストライカーであることが求められるのが潮流。その点、日本のフットボールは、まぁ…(ある種)遅れている(いた)と言う向きもあるだろう。そこで、原口や乾といった存在であったり、清武だってそういうプレーができる。Jリーグでも、中央にドンと構えてるんじゃないアタッカーが何人も居る。中央というのは相手のプレッシャーも非常に強く、スペースがないわけで、世界と戦うには(世界のフィジカルの強い相手と相対するには)そこのせめぎ合いを回避してサイドから仕掛けるのは普通に常道であろうし、入れ替わり立ち替わり様々な選手がその(トップ下の)エリア、ゾーンに入って来てフィニッシュを狙うようになることが好ましい。例えば、私なんかが継続的にマンチェスター・ユナイテッドの試合とかを見られるようになって(昔のユナイテッドのことですよ。笑)感心させられたことがいろいろあったが、イングランドはガチガチの4-4-2ではあるが、その(トップ下の)エリア、ゾーンをあえて空けておいて、時にはスコールズが、時にはギグスが、そこに入って来て(出て来て)そこを使うというイメージ共有性の高さというか高度なシンクロ性というか、リテラシーの高さに感心したのが、もうかれこれ15年前とか、もっと前だしな。
日本代表(フル代表)も、いつまでも4-2-3-1じゃなく、(アンカーを1枚置いた)4-3-3とか、2トップとか、いつも書くようにフォーメーションが全てではないけれども、ちょっと違う戦術を本格的にやらんかね、、、トップ下を置かないような…ね。ハリルホジッチは何考えてんのか、ちょっと不思議な(もう少し強く書くと、首を傾げるような)点がいくつかあるんだが、直近の2試合で、そのトップ下に誰かを置くことがあれば(仮にそれが原口だったりしても)託されるタスクはストライカー役の要求だと思いたいもの。

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