等々力に行ってきました。
2010.07.15
Jリーグの再開、というか正しくはアジア・チャンピオンズリーグの関係で未消化の試合、川崎フロンターレVS大宮アルディージャ。
川崎フロンターレはチョン・テセが移籍、矢島は相変わらずケガ、ジュニーニョはまだ復帰できず、レナチーニョはサスペンション(出場停止)で(経験ある)フォワードの駒が黒津くらいしかいない。事前に耳に入っていた情報では、谷口をフォワード起用するとか…その情報のとおり、スタートは明らかに黒津と谷口の2トップだった。時間が経つにつれてそれが崩れてきて、とうとう途中からは明確に黒津の1トップに谷口とビトール・ジュニオールの2シャドーにしていた。実は元々から1トップ・2シャドーのつもりだったのかどうかは知らん。
谷口って、中盤の選手(ボランチだと思われている)がどうにも中途半端で使い方に困る選手。ゴール感覚は高いものがあるので、確かに重用される。ダテにJ1リーグで中盤の選手ながら2度も2ケタ得点してないわけで。しかし、どうにも段々と使い方に困ってきた。3-5-2のフォーメーションでの中盤センターをやっていた時は、左右にウイングバックがいるから中盤の人数がそこそこいる(単純に多い)ので思い切りやれていたのかもしれないが、フロンターレが4バックに変更してから、ましてや今シーズンは4-3-3なんてやろうとするものだから、正味の中盤プレーができないことには役に立たない。だからスタメン起用が減ってきていたわけで。しかし、その得点力は捨てがたく、そういえば2008年の北京オリンピック代表チームでも、そこに至るまで呼ばれたり外されたりしながら、本大会では1トップ下のシャドーストライカーの役割で唐突な起用されていたなぁ。あのチームの監督の反町氏も、同じような悩みを抱えていたのだろうな…ってな過去もあったわけだが、そして所属チームの川崎フロンターレでもとうとう、同様の起用のされ方とあいなった。私たちは結構これは予測の範囲で、何年も前から谷口はそのうちフォワードかセンターバックしか使い場所ないんじゃないか…などと言っていたものだ。
この日の谷口の出来?? 前半と後半に1本ずつ、ペナルティエリアの外から惜しいシュートがあったけど、、、それだけかな。むしろ70分近くも引っ張ったベンチワークの方が不思議だった。
谷口はサポーターにもとても人気あるんだけどね。確かに人気ある理由はわかるけれども。しかし大きな岐路ではないかな。
そう言えば、今シーズン開幕前に、FC東京のサポの方と電話で会話していて、米本くれません?って私が言ったら、即座にダメッって拒絶されたので、じゃ谷口の交換でどうだ!!って言ったら、谷口くわぁぁぁ~と苦悶しておりました。他チームのサポからも、そういう感じで魅力的に見えるんだなぁって、その時も思った次第。
あ、ちなみに米本は膝の靭帯をやって開幕から欠場中。もうそろそろ戻ってくるんだろうか。彼は非常に楽しみな選手。日本代表にも入って活躍して欲しい選手だ。
日本人選手は膝の靭帯(特に前十字)をやるケースが多いね。体形上、前のめりっぽいことにも大きな要因があると運動医学の先生から伺ったことがある。そういう辺りも全体的に克服しないといけない。若く有望な選手のケガでのリタイヤが目につく。これも選手の能力だけでない全体のレベルの底上げというか、フィジカルコーチやフィジオセラピストやスポーツ医学や、それらをひっくるめた、その国のフットボールの、スポーツの、総合力の課題なのだ。
川崎フロンターレだが、今シーズン開幕当初から中盤の底が1枚(そこに稲本)の4-3-3を無謀にも敢行してきたわけだが、その左右のスペースを突かれまくりでウイークポイントが見え見え。もちろんそれは稲本だけに問題があるわけではなく、左右サイドバックの動きとの兼ね合い、中盤前目2枚の動きとの兼ね合い、センターバックのフォアチェック、フォワード左右ワイドの動きの質…等々といった全体的な問題なのだが。そしてとうとうこの試合では、中盤の底(中盤センター)を2枚(稲本と中村憲剛)並べる形にしてきた。これも機能的では全然なかったけどね。
同じような4-3-3で今シーズン戦っている清水エスパルスとは、実に大きな差があるのは認めざるをえない。名古屋グランパスも4-3-3だが、これはまたちょっと違うシステムに見える。フォーメーションが一見同じでも、システムは違っていたりするので、そういうのを見るのも面白い。
この日は、ワールドカップを見てJリーグのスタジアムに足を運んでみようと思って来場した人もいたはず。そういう人たちにまた次も来てみよう、と思ってもらえる内容・面白みあるものにはならなかったな、、、私なんかはそれでもたくさんの興味を持つ点、見所があったけれども、そういう人たちには、ね。2ヶ月も間が空いて、難しい試合だったことはわかるけれど、選手たちはもっともっと高い意識を、プロとしての強い意識を持つことが必要だよね。
| trackback (0) |
この記事のトラックバックURL
http://www.ladyweb.org/people/koh/blog/tb.php/38
トラックバック