J1を見てて、最終ライン前の守備…

東日本大震災から1年。フットボール界ではFIFAのブラッター会長から日本サッカー協会へ書簡が届けられたそうだが、デル・ピエロが自身の公式サイトに記したメッセージにウルウルしてくる。

J1の幾つもの試合を見ていて、日本のフットボールおよび日本人選手は中盤が世界的に見ても強味であることは、もう十数年前あるいはそれ以上前から各方面で語られてきているところではあるのだが、最終ライン(ディフェンスライン)の前のスクリーン(あるいはフィルター)がどうなんだろう…という感を、どの試合でも持ってしまった。最近はようやく、中盤底のポジションを「ボランチ」とか「守備的(守備的ミッドフィルダー)」などと言わなくなって、セントラルミッドフィルダーと言うようになって、中盤低い位置とはいえ、守備的(守備専)ではなく攻撃もできなきゃ…的な認識が広まってはいるんだが、逆にそこの守備能力というか守備センスというか、守備の技巧・経験というものが、これはセンターバックの能力やセンスや文化と同様に、まだ遅れているんじゃないだろうか。中盤底に「アンカー」を置いた場合は別として。確かにこれまで「ボランチ」とか「守備的」と言っていた時代には、守備専的なニュアンスが全体的に強かった印象がある。そこから一歩脱却した時代に入ったとは思うが、今度はそこの守備能力・センスといったものが、また意識して強化しなくてはならない気がしてきて。実はそれは、日本は中盤のタレントが豊富と国際的に言われ続けてきた中でも、(「プレーメーカー」は結構だが)改善というよりも進化はあんまり遂げてはきてなかったところなんだと思うんだな。
日本代表監督のザッケローニ氏も最近の複数メディアでのインタビューにて、中盤のよい選手が豊富なこと(人材が次々に出てくる)を指摘しながらも「2列めの選手」という言い方をしている。だからそういうことだ。あわせてザッケローニ氏は、センターバックに人材が出て来ないことも指摘している。曰く、現在のフル代表のセンターバックも元はボランチの選手だ(「ボランチ」という表現をザッケローニ氏が使ったのかどうかは疑わしいが…翻訳者の意訳だろう)と多分半ばジョークっぽく語っていたそうだ。今野と吉田のことだよね。

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