若い日本人フォワード2トップ。

昨夜のクラブ・ワールドカップ、柏レイソルVSモンテレイ、レイソルの2トップはオークランド・シティ戦に続いて田中順也と工藤だった。どちらも私はかなり好きな選手。田中順也もまだ若いし、工藤はU-22なんでどうしてU-22代表で起用しないんだろうかって思ってるんだが。

オークランド・シティ戦はこの2人のゴールがあったのだが、試合巧者でレベルもぐんと高いモンテレイ相手にどうなるか、非常に楽しみだったのだが…
よく頑張っていたと思うし、攻撃への組み立てもこなし、持っているスキルとアイディアを絞り出してゴールを狙っていたように思う。だけどやっぱし、インターナショナルレベルに相対すると足らないよなぁ。前半からしばしば見られたのだが、例えば右サイドを酒井宏樹が持ち上がる、田中順也が相手センターバック2人の間にポジションをとっている、そこでボールホルダー(酒井宏樹)へ近づく動きをとりながら、方向を変えてファーへ動いて行く…これ自体はいい動きなんだと思うが、それによってモンテレイのセンターバックは全然小揺るぎもしてないわけで。何かそのシーンを見て、インターナショナルレベルの相手チームからすれば、それくらいの脅威なんだろうなって。
もう1つは、数少ないゴールチャンスをモノにするかどうかということ。前半終了間際、右サイドの酒井宏樹から素晴らしいクロスが入った、ファーで待ち構える田中順也は相手ディフェンダーに競り勝ってヘディングシュートを放ったのだが、ジャンプする前から踏み切りが遅いって思ってしまった。案の定、ボールを打ち上げる形になって空しくゴールマウスを越えてしまう。
引き合いに出してよいのかどうかわからないが、昨日早朝行われた "クラシコ"…レアル・マドリードVSバルセロナでは、ホームのレアルが満を持して、という感じで迎えたこの一戦にまんまと先制を奪い、バルサの組織的パスワークにも対抗し、、、なんだが、前半のうちから徐々にバルサの選手個々の技術と技巧にレアルの選手たちが追い込まれて行く(…と表現すると失礼に過ぎるかもしれないが)風が見て取れた。そんな中で生まれたサンチェスの同点ゴール。サンチェスはもちろん素晴らしい選手だが、バルサに入って技術的に他の選手について行けてる?? 的な印象が私にはあったりしたのだが、この同点ゴールでは正に世界トップクラスの決定力で、、、だから、そういうことなんだよ。肝心な時に普通じゃない技術を発揮するかどうか。
相手守備網の攻略は、組織的な攻撃によってかなり達成できるかもしれない。しかし、マークしてくる相手ディフェンダーの攻略(相手ディフェンダーとの個々でのせめぎ合い)は、日本人フォワードはまだまだスキルや経験や引き出しが足らなさ過ぎる。

ところでこの試合、なんで茨田を出さなかったんだろう。先のオークランド・シティ戦では、FIFA公式サイトでも酒井宏樹とともに茨田を紹介(レアンドロ・ドミンゲスとジョルジ・ワグネルが自由に攻撃できるのは茨田の存在があると分析)していたんだし。国際的評価でもよいパフォーマンスだったはずなんだが。この試合でもオークランド・シティ戦のような茨田の散らし、サイドチャンジが見たかったな。コンディションの問題なのか、フィードをカットされての逆襲を警戒したか。

FIFAのブラッター会長が、来年も日本で開催されるクラブ・ワールドカップは、東日本大震災の被災地である仙台や鹿島で開催する意向を示しているとか。仙台ではキャパから言って宮城スタジアム(2002年ワールドカップで日本チームが敗れたスタジアム)が挙がるのかもしれないが、器はデカいけれども見にくさ満点の陸上競技場で世界に向けて恥ずかしいんで、1万9000しかキャパがないけど仙台スタジアムの方にしてください。

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