クラブにとっての選手の「売り時」

「なでしこ」の4月上旬の「キリンカップ」(アメリカ代表とブラジル代表が来日)には、京川とか楢本は呼ばないらしく。U-20のフランス遠征が入っているとのことで。あら、それはとても残念。

ドルトムントの香川は日本時間昨日早朝の試合でも決勝ゴルをあげて、チームは首位をキープ。日程では終盤に上位チームとの対戦が続くので(もちろんバイエルンとの対戦もある)5ポイント差をつけているとはいえ、まだまだ全然わからん。ま、この活躍ぶりでチームを優勝に導けたらいいね。
その香川について、(負傷欠場中の)ゲッツェや(確かただ1人フル出場してんだったか)ディフェンスラインのフンメルスがそれぞれの表現で香川を賞賛しているようで、チームメイトからそのように評価されていることは何より嬉しいことだろう。

http://www.soccer-king.jp/column_item/20120318_kagawa.html (サッカーキング「ドルトムントでの飛躍の日々。味方DFが証言する『香川真司の悪魔的な速さと技術』」)

その一方で2013年夏までのドルトムントとの契約の更新について話し合いが始まっているようだが、ドルトムント側(チーム側)は年俸倍増にせざるをえないことで頭を悩ませているという情報もあるらしい。ファンやサポーターからすれば倍増くらいナンだという話に既になっているが、2倍の年俸契約を結ぶことはドルトムント側にとっても不可能ではないだろうが、要は「売り時」を考えてるんではないか、当然そうだろう、ということ。こうした情報リークも、そうした戦術の一環とも考えられる。それは香川が不要なんではない。より大きなビジネスとチーム(クラブ)としての継続的な発展というか安定というか、そういうことだ。そこがいまだにわかってない日本のメディアも多かったりして。
選手を「売る」という表現を使うと適切ではないかもしれないが、どの国(のリーグ)であっても、あちこちから選手を獲得して(買い取って)起用するキャパを持っているチームはごく限られている。イングランドでもイタリアでもスペインでも、もちろん日本でも。それ以外のチームは弱小というわけではないし、優勝争いができないというわけでもないが、そういうことではなく、そういうのとは違う次元の話として、経済的体力的に…ということです。そこが日本の(日本人の)感覚ではゴッチャになるので、相変わらず…なんだが。
そうした、いわゆるビッグクラブ以外は、いかに若くて有能な選手を育てて、彼らを国内外に売って移籍金を得るか、というのが非常に大きなビジネスになるわけ。日本のJリーグでも、例えばサンフレッチェ広島は常に新しい将来性のある選手を輩出してくる。その一方で、地方都市(確かに広島は大きな街ではあるが)で運営・経営していくクラブとしては予算の限界を意識しなくてはならない時期も当然ある。今シーズンのサンフレッチェは特にそうであったようだし。そうした彼らを売ることで、経営の安定化を図るというのが至極当然の経営戦略なんであって。近年ではセレッソ大阪が、香川しかり乾しかり(全てが下部組織出身の選手ではなく、他チームから獲得した選手を含め)次々と若い選手を移籍させることに成功している例がある。その辺がもっと意識され理解され、そのためのノウハウが高まっていくことが求められるだろう。サポーターの理解も含めて。何しろ市場はオールオーバー・ザ・ワールドなんだから。もちろん安定的な安全で選手の将来性やステップアップのためになる市場というのは、自ずと限られるけども。

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