10試合わずか6失点のセレッソ大阪が、29得点の川崎フロンターレに挑んだ灼熱の夜の一戦。
2020.08.20
というわけで、約10日前のガンバ大阪VS川崎フロンターレに続く、昨夜の首位攻防戦。
セレッソ大阪は、なんと言っても(スペインでも塩づけで知られる??)ロティーナ監督の下、とにかく守備が固い。4-4-2のフォーメーションで、センターバック2枚と中盤底2枚の中央は実に強固。それに加え、サイドの守備がなかなかに注目で、この一戦を興味深く拝見した。
試合序盤、わずか7分ほどでセレッソが先制。川崎フロンターレの右サイドに圧をかけてボールう奪い、4-3-3フォーメーションの中盤1枚が潰しにきたところを交わしてスルーパス、、、ふのろセンターバックがスライディングでカットしようとしたが届かず、ブルーノ・メンデスが抜け出してゴールキーパーと1対1になり、浮かしたフィニッシュで巧みなゴール。
フロンターレの中盤3枚の間のスペースを突く(特にサイドバックに素早くボールを付けてからの)ダイヤゴナルのパスが功を奏して、セレッソがペースを握って試合は進む。
中央が固いセレッソに対してサイドから攻撃を組み立てようと考えるのは定石だろうが、セレッソは相手のサイドの起点に対して、サイドバック、サイドハーフ、そして中盤底からも3枚が寄せていき、三角形を形成して攻撃を遅らせるとともにパスコースを無くさせ、カウンター自体はそれほどスピードと前への推進性が高いとは思わないが、清武のパス能力を軸に相手のスペースを通すパスと動き出しで、うん、これはなかなかに戦術性のある戦いぶり。
さすがロティーナ監督、、、といったところ。
ま、フロンターレも昔のようにバタついたり強引な仕掛けで墓穴を掘るようなことはなく、そこはランクアップしており、多彩な攻撃の組み立てと仕掛け、特にサイドチェンジと深さを取る攻撃で前半のうちにセットプレー2つ(直接フリーキックとPK)で逆転したのは見事。
なにしろ前節までの6失点で、流れの中での失点はわずか3つのセレッソなんで。
後半に入ると、セレッソも追いつかなくてはならないし、5枚の交替枠をたいへん有効に活用している(ま、それだけ優れたアタッカーが居るということだが…)フロンターレが流れの中から3ゴールを積み重ね、セレッソの反撃をセットプレーからの1ゴールに抑えて快勝、、、という結果となった。
セレッソは前述したように(おそらく日本人監督ではここまで持って来られないような)なかなかに出来上がった(奥行きのある)守備戦術は大いに今後も注目されるが、この過密日程の中でどうしても綻びが生じるんじゃないかということと、交替枠を使うとこの守備戦術のクラスが下がっていく傾向があり、そのあたりだろうか。清武はスタメン起用されるけど柿谷は当然(最近はゲームメイカー要素が増しておったり、素晴らしいパスも見せるんだが)起用優先度が下がる、、、っていったところになるわけだろう。
あと、この戦い方だとカップ戦には強いかもしれない。リーグ戦ではどうだろう。上位には食い込むだろうが、リーグ優勝ということにおいては、やはりもうちょっと攻撃のパワーというか得点力も必要なんではないだろうか。昨夜とその前の節では連続して複数得点を上げたんだが、それ以前の総得点数を見ても、そのあたりは顕著ではないかと思われ。。。
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