サガン鳥栖、J1初昇格でほのぼのネタ。
2011.12.05
1999年からJリーグが2部制となり、そのJ2スタート時の10チームの中で唯一J1を経験していなかったサガン鳥栖が昇格を決めた。以前にも書いたが、いろいろあったその歴史の一端を垣間見てきたわけで、感慨深いものがある。
昨日の今シーズンJ2最終戦はロアッソ熊本戦だったわけだが、ドローでJ2リーグ戦2位を確定させた試合後、いろいろとほのぼのエピソードがあったようで。
ロアッソ熊本のサポーターからは、「サガン鳥栖を愛するすべての人へ」「堅忍不抜の努力に敬意を表します」「追いつき追い越すまでJ1にいてね()」という3つの大弾幕が掲げられたとのこと。
ロアッソ熊本のマスコット「 ロアッソくん」から、サガン鳥栖のマスコット「ウィントスくん」へ「卒業証書」が渡されたらしい。
地元紙(佐賀新聞)は、試合後からWebのロゴがサガン鳥栖カラーになったらしい。いつまで続けるのかは知らんけど。(http://www.saga-s.co.jp/top_page.html 佐賀新聞Webサイト)
…いろいろいろいろ、イイ話があります。
2008年にモンテディオ山形がJ1に昇格した時も、(あの時は最終戦を待たずに昇格を決めた)最終戦の試合前に水戸ホーリーホックと微笑ましいエールの交換があった。2008年12月16日に書いたコラムでそのこと(「抜け駆けごめんね」「待ってろ、山形」「待ってる、水戸」「帰ってくるな」「行ってきます」…ってやつ)を触れたのだが、まだYoutubeにその模様があがっております。(http://www.youtube.com/watch?gl=JP&hl=ja&v=xnY4L7z5ZS0 Youtube「モンテディオ山形VS水戸ホーリーホック コール合戦」)
モンテディオ山形は3シーズン(3年間)過ごしたJ1から降格してしまったが、あの経営規模でよく2度のJ1残留を果たしたものだ。そのことはもっと賞賛されるべきだろう。小林監督の手腕ももっと評価されなくてはならない。トップリーグに居続けることがどんなにタイヘンなことか。だから、J2とJ1を行ったり来たりするクラブのことをメディアまでがいい書き方をしないけれども、これが経営規模の大きいクラブならいざ知らず、地方の(失礼ながら)小都市のクラブが行ったり来たりするというのも、これまた楽しみなんではないだろうか。日本という国は何でもかんでも全国規模で語ろうとする。だから優勝争いに絡めないことを、さもダラシないというか不甲斐ないかのように論じたりする。それは大きな間違いだと思っている。(弱くていい、って言っているんではない。何年かごとでもビッグクラブを食ったり脅かしたり、リーグを混濁させたり優勝争いに食い込んだり、存在を強烈に示すなどしながら、ということ。)
イタリアでは、地方の中小規模クラブのことを意味する「プロビンチャ」という言葉があるが、まさに的確な言葉であり、プロビンチャなりの生き方、存在の示し方、そのプロビンチャのクラブの(ファン・サポーターとしての)楽しみ方があろう。これは「負け犬根性」などというものとは全然違うぞ。そういうのにも気づき、段々と多くの人たちもわかっていき、その地域社会に浸透するようになってこそのスポーツ文化(文明)社会なんだろうな。
そういえば、すぐに「日本一」「世界一」なんて表現をとにかく頻発・乱発して使うのも日本のメディアの特性。メディアが使うから大衆・庶民も何気に(意味も何も考えず)使ってしまう。あのさ、「○○チャンピオン」とか「○○ウイナー」っていう風に言えるようになるといいね。「○○一(いち)」じゃなくて。何でもかんでもミソもクソも一緒にしてしまわないで(それが日本人はいまだに苦手というか不得手なよう…)モノの正しい区別(モノの価値や違い)をつけられるようになるために、それが第一歩かもしれないよ。
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