ドルトムントの4-2-3-1においてハツラツの香川。

金曜日夜の「なでしこ」のアルガルベカップ第2戦も、なかなかの視聴率だったようで。何かさぁ、全然煽らなくても十分な数字出すんだな。今夜はアメリカ戦だが、かなりやられるだろう。なんてったって、アメリカは準備万端のようだから。国内リーグが流れているから十分時間があるというわけ。

さて、ドルトムントの香川は、日本から11時間もかけて戻ってすぐのブンデスリーガの試合で決勝ゴールを決める活躍。この試合は、ドルトムントのNo.10だったモハメド・ジダンが出場機会を求めてこの冬に移籍したマインツが相手。香川がドルトムントに入る時、ジダンがいるんで出場機会が得られるのか??な~んて議論もあったね。この試合では、そのジダンが同点ゴールを決め(このゴールでジダンは5試合連続ゴールだそうだ)その数分後に香川が決勝ゴルを決めて見せるという、こたえられない展開となった。
先日の日本代表のウズベキスタン戦を終えて、ドルトムントとは違う…みたいなコメントを出していた香川だが、それがどういう意味や意図なのかは推測しうるものではないが、どちらも4-2-3-1のフォーメーションではあるが、確かに試合を見ていると全然違う。システムの違いという話ではなく。もちろん、香川もドルトムントでは伸び伸びと気持ちよさそうにプレーしている。ドルトムントでは2列めの真ん中(日本では「トップ下」って相変わらず表現するのが好きだが)なわけだが、2列めの両サイドが上がって3トップみたいになった時は、香川は結構深く位置をとっているし、中盤底の位置まで下がってパスを引き出したり、くさびのパスを受けたりしている。そうかと思えばサイドにまで動き、サイドバックのオーバーラップをサポートしたり。中央でもドルブルでスペースを突っ切る時もあるが、シンプルにワンタッチでさばいてチーム全体の攻撃のリズムを生み出している。そしてもちろん、1トップと並ぶ位置へスルスルとポジショニングをとってフィニッシュを狙うし、味方と相手ディフェンス陣との隙間へ入り込んで、フィニッシュを狙うし、身長がそれほどあるわけではないのだが、前線でのポストプレーやヘッドでの落としもあったりする。
とまぁ、そんな多彩なプレーぶりだ。
日本代表チームには、そうしたクラブチームとは全く違う難しさがあるし、決まりごとも全然違うんだろうが、シンプルに1つ思うのは、これは香川のプレーのしやすさのためということではなく、日本代表チームの2列めの選手や中盤底の選手が、もっと攻撃的であるべきなんではないかということ。特に2列めの選手(先日のウズベキスタン戦で言えば、右が藤本、左が岡崎)の動きやアグレッシブさやイマジネーションが不足しているんではないか。岡崎はそれでも、さすがにブンデスリーガで7ゴールもあげているだけあって、かなりイマジネーション豊富になっているんだけれども…もうちょっと脅威性が増せばいいんだけどな、と思う…そのためにはフィニッシュ能力かな。香川と岡崎に、もう1人、アタッカーとしてシャープでイマジネーション豊富で、フィニッシャーとして使える選手の台頭が望まれるなぁ。フォワードに得点能力が期待できないだけに。そうなると、日本代表ももっと面白く、一般的なエンターテインメント度も増すんではないか…などと思ったりして。

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