なでしこ(女子フル代表)監督、佐々木氏と契約更新した件。

3日ほど前に日本サッカー協会から正式発表。以前もエントリーしたと思うが、既定というか既知のことだったわけだが、これだけの実績なんだから当然とか、辞める(替える)理由が無いとか、フットボール・フリーク(?)の方々から結構そういう声が見られるのが不思議だったりする。

確かに、これ以上ない素晴らしい実績ですよ。2011年ワールドカップ優勝、2012年オリンピック銀メダル、2015年ワールドカップ準優勝。だけど、中身は結構いろいろ考えさせられるものがあるし、それだけの実績(戦績)だからこそ替わるのが、フットボール界の常識というか普通でしょ。御本人も相当悩んだんじゃないかと思いますよ。替わって(変わって)いかないと戦っていけないのがフットボールという世界なんじゃないのか。そこがどうも日本(日本人)は。。。
以前も書いたとおり、ここで替えたいけれども替えられない(替えようがない)んですよ。替える時期だってことは日本サッカー協会だってよくわかってますよ。要は、来年3月初めに行われるリオデジャネイロ・オリンピック予選のため。おそらく次に想定しているであろうアンダー世代を担当している高倉監督は、来年はU-20女子ワールドカップもあるし、やむをえない、オリンピック本大会まで佐々木氏で行ってもらうしかない、ってことだろ。
しかし、オリンピック予選は非常に厳しいぞ。なにしろ「2枠」しかない。女子フットボールでは最激戦地区予選だろう。フットボール・フリーク(?)の方々の不思議な声をさらに追加すると、今度こそオリンピックで金メダルを…っていうのもあるが、単純に気持ちを言ってるのかもしれないが、まぁありえないですね。そういうフェーズに入ってしまっているっていうこと、見て(観て)ないんですかね。そうだろうな。世代交代どころか、そこを通り過ぎて作り直しのフェーズに入っちゃってんだけど。ずばり言えば、2008年の北京オリンピックの頃の選手層をベースに延々やって来てしまったから。下からの突き上げがなかったんだから仕方がないだろう…とか言うかもしれないが、だからそういうこと言ってちゃ、フットボールの継続的に戦っていけないんだってば。それでもナントカ世代交代も押し進めていないといけないのが、フットボールなんですよ。
いずれにしても相当に覚悟してかからないとヤバいっすよ、日本で開催するオリンピック予選。今年のワールドカップのメンバーの中には、ここまでムリクリに引っ張って(使い続けて)きたけど、さすがにもう引っ張れない選手が何人もいるんだから。

ところで、こういう監督の話題についても相変わらずヌルいなぁと感じることと何の因果関係もないかもしれないが、スポーツチームの監督のことを「○○政権」と呼んだり、今回の要に契約更新を「続投」って言ったり、コーチングスタッフに入ることを「入閣」と言ったり、、、そういう言葉を普通に使ってるうちはダメダメなんじゃないか。フル代表に選出された選手のことを「登りつめた」と言うのも同じ。旧メディア用語というか作法なんだが、それを一般大衆までが何の違和感もなく使ってちゃ。紅白歌合戦じゃないんだから。花試合じゃないんだから。顔見せ興行でもオールスター祭りでもないんだから。全っ然次元が違うんだから。フットボールは戦い、国際戦争なんだよ。

ちなみに明日13:00、なでしこリーグのエキサイティングシリーズ上位グループ、年間優勝を争う日テレ・ベレーザとINAC神戸レオネッサの試合(日テレ・ベレーザは浦和レッズ・レディースとのアウェイ戦、INAC神戸はアルビレックス新潟レディースとのホーム戦)が同時キックオフだが、日テレ・ベレーザの試合はスカパーで、INAC神戸の試合はBSフジでそれぞれライブ中継される。これはたいへん結構なことだ。

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