固い試合になったかもしれないが、戦術力を感じさせられたチャンピオンズリーグ・ファイナル。

日本時間の日曜日早朝に行われたチャンピオンズリーグのファイナル。2年前と同じく、レアル・マドリーとアトレチコ・マドリーの「マドリード・ダービー」だったが(2年前はレアルが大逆転勝ちで優勝したものの)近年はアトレチコが優勢な戦績なので、どういう試合になるか注目してたんだが。

意外にもレアルが固い試合運びで。。。アトレチコの中盤の密集ディフェンスを避けてのロングボールも、結構多く。前半の比較的早い時間帯にセットプレーからマンマとゴールを奪ったこともあるのか、元々のジダン監督のプランだったのか、反撃に出たいアトレチコに対して、基本フォーメーションの4-3-3が、4-5-1にもなったり4-4-2にもなったりしてガッチリと試合を運んでいく。4-5-1の形なんかを見てると事前の準備を感じさせるものだったので、先制点を奪ったからというよりプランだったんだろうな…という気がする。。
それに対してアトレチコも、基本フォーメーションの4-4-2を4-1-4-1にシフトチェンジして同点を狙うという展開。アトレチコにとってはポゼッションが高いという、いつもと勝手が違う(?)展開・状況だったかもしれないが、レアルが中盤からそれだけ守備ブロックを敷いていても、アトレチコはボールを回しつつも前へ進んでいくところが、どっかに日本のチーム(日本の大体どのチームでも…かな)とは全然違うところ。そして、ズバッと楔(くさび)のボールもキッチリ足元に入るし。
それでも、PK失敗もあってなかなか追いつけなかったアトレチコだが、同点に追いついたシーンは、一瞬、アクセントの利いた浮き玉のパスに右サイドを抜け出してグラウンダーのクロスを中で合わせて捻じ込んだもので、思わず声が出ましたね。
あとは、レアルの選手もアトレチコの選手も、ファーストディフェンダーの速く厳しいアタックをとにかくサクッと交わす技術と技量を持っておりますよね。
そういう感じで、選手のレベルやクラスもさることながら、戦術力を大いに感じさせられた次第。
長いシーズンの終わりで、両チームの選手とも疲労の色が濃く、コンディションも厳しかったように伺えるが、ミラノのサンシーロ(ジュゼッペ・メアッツア)のピッチの影響もあったかもしれないし、そういう戦術的消耗戦の色合いが濃かったことも、あるのかもしれない。
結果は1-1からPK戦にもつれ込み、レアルが優勝を遂げたわけだが、試合内容としては素晴らしいというものではなかったかもしれないが、緊張感は十分伝わり、やはり見所の多い試合だったかと。アトレチコは(自分たちの形である守備からのカウンターという試合ができなかった部分はあるかもしれないが…)レアルと比べると攻撃の切り札がちょっと足らないかもな、と。そんなことを後半途中から感じつつ、、、それだけに、同点ゴールには声が出ちゃったんだけどね。

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