2004年12月16日、横浜でのドイツ戦。
2020.04.25
「JFA.TV」で配信されている2004年12月16日に横浜で行われたドイツ戦。
この年は夏に中国で行われたアジアカップで「完全アウェイ」の中で3度めの優勝を成し遂げた年。劇的な試合が多かったし、燃えたっておっしゃる方々が今でも多いんだが、ま、内容的にはジーコ監督の采配・マネジメントのショボさを確認させるものではあった、と言うべきだろう。もっとも、そもそもジーコ氏に監督を頼むところからしてナンであって、2002年に地元開催のワールドカップの後を引き継いでくれる監督を見つける(引っ張ってこられる)力量がJFAになかったってことだろ。
ドイツとのフットボールでの所縁は深いものの、ドイツ代表との対戦は実はこの時が最初。ドイツもこの年のヨーロッパ選手権でグループステージ敗退という失態を見せてしまっており、再建に力が入っている状況。
そのドイツが国内リーグのウインターブレイクにアジアツアーを敢行し、その初戦が日本というスケジュール。
日本はJリーグが終了したばかりで、毎度年末の国際試合はパフォーマンスが悪い。1年間戦ってきた疲れもあるだろうし、ホッとする安心感もあるだろう。この試合でも同様だったように私には見える。
実はドイツとイイ勝負をするんじゃないかと、当時の私は期待してたんだけどなぁ。
日本のスタメンは、ゴールキーパーが楢崎、センターバックが田中誠と茶野、右サイドバックが加地、左サイドバックがアレックス(三都主)、中盤はセンターが稲本と福西に右が小笠原、左が藤田、2トップが高原と鈴木隆行。
ドイツの方はこのツアーはかなりメンバーを揃えてきており、再建へのヤル気が感じられるところ。
そのとおり、序盤からドイツが速く強いコンタクトと球際の攻防で入ってきて、聞くオフから30秒少々でフィニッシュまで行かれる。日本チームは思うようなパスワークが発揮できないし、急かされ慌ててボールを蹴るような展開。
そもそも球際で後手に回らされているが、そこを単にフィジカルの差とかインテンシティの違いと言ってしまっていてはダメだろうと思うんだな。プレッシャーやボディコンタクトを受けていても、その中での正確な技術、フィジカルコンタクトでの身体の使いから、単騎で相手と競り合うだけでなく味方のサポートや連動性、、、といったあたりでも厳然とした差を見せつけられる展開。
じゃ、日本はというと、そういう個人能力、個人戦術力の差だけに問題点を収れんするのも間違いで、それとともにグループ戦術性が全然感じられず、個々バラバラに戦っている感じがアリアリ。代表なんでトレーニングの時間が取れない…って言ってちゃダメで、短時間でもそこら辺を整えられないコーチングスタッフの方も問題だろう。
ま、ジーコ監督だからなぁ。
前半はスコアレスで折り返したが、明らかにドイツ優勢。後半早々、フリーキックを楢崎が前にこぼしてしまい、これをプッシュされて失点。
その後もバイタルエリアから際どいシュートを何本も打たれ、日本の方は最終ラインが完全に腰が引けていまいズルスル後退、中盤のプレスバックも甘いし戦術性や組織性もほとんど無く、やられるばっかし。
そうこうしていると、最終ラインにひきこもった感じの目の前(バイタルエリア)からファインショットを決められて2失点め。
日本には特にいいシーンの印象もなく完敗。アジアカップで攻撃のキーマンだった中村俊輔も居ないし、遠藤保仁も途中起用だったし、試合をコントロールしたりゲームメイクする存在も欠けていたが、それでも実にモッタナイことをしたフレンドリーマッチ(テストマッチ)だったなぁ、、、と当時も思ったことを記憶している。
なお、ドイツのこのアジアツアーは2戦めに敗戦を喫し、2勝1敗で帰路についた。残りの2戦の映像を見た記憶がないが、この日本戦はコンディションもモチベーションもなかなかに状態がよく、それでもホームに迎えたあけだし1敗させた国もあるわけだし、日本チームにはもうちょっとイイ戦いをしてもらいたかった、、、という2004年12月でありました。
| trackback (0) |
この記事のトラックバックURL
http://www.ladyweb.org/people/koh/blog/tb.php/3616
トラックバック