かつての「ファンタスティック4」のひとり…岡本知剛。

「ファンタスティック4」とは、2006年のU-16アジア選手権で日本代表が優勝した時のAFC(アジア・サッカー連盟)公式サイトでの命名。その4人とは、柿谷曜一朗、水沼宏太、 山田直輝、岡本知剛。

折しもロンドン・オリンピック出場をめざすU-22日本代表チームが活動中だが、彼ら4人もそのU-22に選ばれてよい年齢だけれども(1990年生まれなんで、今年21歳になる)フットボール人生はまだ先がある。ここでU-22に選ばれなかったからといってどうということはないし、彼らも現在それぞれに活躍しているんではないか。柿谷は徳島ヴォルティスでJ1昇格をめざしているし、もしかしたら四国初のJ1クラブが生まれるかもしれない。水沼は横浜F・マリノスからのレンタルで栃木SCでJ1昇格をめざしているし、昨年秋のアジア大会では日本チームのNo.10をつけて優勝した。浦和レッズの山田はケガからようやく戻ってきて、先週末のナビスコカップでは短い時間ながらピッチインし、山田がいるだけでボールの動きが変わったとも聞く。
さて、もう1人の岡本知剛だが、他の3人に比べてこれまで、所属のサンフレッチェ広島でほとんど出番がなかった。どうしてるんだろうと思っていたら、今シーズンはJ2のサガン鳥栖にレンタルされて、No.6をつけて中盤底で活躍しているので最近はJ2では鳥栖の試合を優先的に見るようになった。先週末の試合ではショートコーナーを受けてペナルティエリア外からニアに強烈に突き刺す初ゴールを決めたが、それよりも守備で幾つもの気の利いたプレーが印象的。相手のサイドからの速いアーリークロスを素早くコースに入ってヘッドでゴールライン外に逃げた(コーナーキックに逃げた)シーンなどはベッケンバウアーかと思った(味方ゴールキーパーにパスしたら本当にベッケンバウアーだった)し、サイドバックや最終ラインへのカバーリングの意識というかセンスも非常に高いものを見せていると思うのだ。
(ちなみに、、、だが、その試合の実況アナウンサーはこういうプレーを実況の中で触れることもできない。相変わらず「運動量」とか「よく動く」とか、そういうことしか口にできない。知識や理解度がなさ過ぎ。つまんないものの実況ばっかりしてるからこうなる。地方は今でもその傾向が変わらないんで、気の毒と言えば気の毒なんだが、それでもプロフェッショナルなアナウンサーとしての努力や気づきが足らなさ過ぎ。もうちょっとは学習を心がけた方がよい。)

昨年、一昨年と、ほとんどJリーグの試合に出ていないのでU-22日本代表に選出のしようがなかったろうが、このようなパフォーマンスだといずれ中盤底での選出・起用があるんじゃないだろうかと私なんかは思ってしまったりする。FC東京の米本が再びケガで長期離脱となってしまったし、現在のU-22代表は中盤の守備がぶっちゃけ軽いし、サイドバックとかとの連携もよくない。岡本知剛がそれにぴったりのピースのように思うのだけど。
とにかく、これからも岡本知剛を関心をもって見続けていってみよう。

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