特定の選手、もしくは選手個人にしか焦点を当てられない旧来メディア。

2010.07.26

TVのスポーツニュースやスポーツコーナーを見ても、スポーツ新聞を見ても、一般紙を見ても、基本的には特定の選手もしくはある選手がどーだのこーだの、、、そういう記事ばかり。

その試合自体がどうだったのか、こんな気の利いたプレーやパフォーマンスがあったとかの、気づきや洞察力を感じさせる記事や報道は非常に稀（まれ）でしかない。それはフットボールに限ったことではなく、全てのスポーツに共通すること。ワールドカップやオリンピックなんかがあろうものなら、すぐ特定の選手、人間の「ドラマ」が出てくる。これじゃあ、国民、大衆の観る目は育たないだろうよ。
ま、楽だよね、報道側は。いろいろ言い分はあるんだろ?? そういう内容でないと大衆がついて来れないとか。だっからさぁ、そういうのはもう古いし間違ってんだってば。
スポーツはドラマに仕立てるものではない。安易に仕立てるべきものでも、仕立てられるものでもない。たまたまドマチックになるだけだし、それでも必要以上にドラマにはめ込むものでもない。そこにはドラマなんかで括られようもない、そんなものを超えた理由や背景や積み重ねがあるんだから。そこを見ようとしないと。そこを見ようとしないと、何も深まらない。
ま、私もスポーツライターやカメラマンを、人（選手なり人間）をドラマチックに描く（伝える）人なんですよ、、、なんて紹介されることがあるが、そういうセールストークを聞くだけで、スポーツメディアとしては二流というか、ある種逃げているというか、その気配を感じて要注意信号がともる。「人」の前にプレーやパフォーマンスや競技を伝えようよ、、、それがあってから「人」だろう、、、「人」を伝えるのは当たり前だし、そこで終わらないで競技を伝えようよ、、、そう求めたくなる。

話が広がってしまうが、そんな程度だから大多数の人々は「勝つ」ところを見ないと盛り上がってこなかったりする。もちろん「勝つ」と盛り上がるのは当然だが日本はその傾向が強すぎて、その競技・種目の位置や意味も関係なくそうなのだが、これも日本という国の特徴であり、相変わらず進化も変化もしない部分であり（それに時には絶望的にすらなるけれども）そう導き、そこに人々を押し込んでいる旧来メディアの責任は極めて大きい（怒りも覚えることがある）ワケ。その競技・種目や、その戦い内容そのものを見ることができない、そういう習慣や感覚がない。単純に「勝つ」のを喜ぶだけのような。
多くの人々は、どの競技・種目が世界中で激戦で、その中で世界のトップ30とかトップ20に入ることがどれくらいタイヘンなのか、どれくらい凄いことなのかわからないし思いが至らないし、ワールドカップなんかを通して感じたのは多少（かなり??）その辺わかってきた部分もあるようだけれども、仮にわかってきても知っていても、それと普段の見方・興味関心・話題が連動なりオーバーレイしない、できない。。。どの競技の国際競争力をつけることが大袈裟に言えば国益になるのかという視点は、おそらくマスとしては永遠に持てない。それを理解でき、それを土台に物事を考えられている上で、日本ではメジャーではない競技・種目への声援や注視を大事にすることなんてこともできもしないし、それどころか、日本ではメジャーではない競技・種目は成果（成果とは単純にオリンピックでの戦績）が出ないと強化予算の割り当てに影響が生じるという体たらく。そもそも何故、その競技・種目の世界大会ではなく「オリンピック」なのか昔から疑問で仕方がない。こういうのも旧来メディアの「罪」に思っている。

先週の金曜日と土曜日にプロ野球のオールスターゲームがあって、ゴールデンタイムで1試合は11％台に乗せた（もう1試合はゴールデン初の1桁）そうで、これはよかった方だろう。まだ見る人がいるんだね、って感じだけど、、、視聴年齢構成がわかったら、見てみたいものだ、、、あ、でも両日とも同時間帯で一番低い数字みたい。
Jリーグはオールスターはありません。毎年やってきていたけど、サッカーファンは誰も望んでないものを、スポンサーの意向なり、オールスターをやることが支持層の拡大に繋がる？などとプレゼンする向きがあるのか、Jリーグ側もそう盲目的に信じているのか乗せられていたのか、とにかく毎年（反対意見を押し切って）続けてきて、一昨年と昨年はとうとう日韓対抗なんて妙なアイディアを持ち出してきて、とにかく今年はありません。
今年はないことが判明したのが2月くらいで、その頃はサッカーバッシング真っ只中だったんで、スポーツ新聞なんか嬉々としてJリーグのオールスター戦が今年は開催されないかもしれない、なんてデカデカ取り上げてたもんな。しかも「開催危機」だとか「サッカーファンの楽しみが1つ減ることになるかもしれない」と締め括っていた。よっぽど抗議しようかと思ったぜ、、、え？開催されなくてイイんですが、、、全然楽しみにしていないし、、、それどころか凄っい迷惑しているし、、、それがサッカーファンの総意だぞ!! 的外れな、いい加減なことを書くな、、、ってね。
ま、日本サッカー協会の役員人事をめぐる記事や報道でも、旧来メディアの人たちはほっとんどサッカー協会に食い込んでないのな、、、そしていろいろなものを掴み取る視野も視点も持っていないのな、、、それがよくわかる。
こんなんでマスコミとかメディアとか、笑ってしまう。それを受身的に一方的に読ませられ見せられる国民や大衆は、実に気の毒。

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