中村憲剛とチェアマン対談。

川崎フロンターレの11月10日のホームでの清水エスパルス戦のマッチデープログラムに掲載された中村憲剛とJリーグの大東チェアマン対談の完全版が、川崎フロンターレ公式サイトに掲載されたので、あらためて読んでみた。これを紹介しているJ's GOALによると完全版掲載なんだそうだ。

2ステージ制+ポストシーズンのことや、ベストメンバー規定のことまで、いろいろ話が広がっていて結構だと思う。だが、こういうことをJリーグがどうしてオープンにやってこなかったのかが、全くわからない。この「対談」だって、Jリーグの1クラブのマッチデープログラムだし。
読んでやはり違和感があるのは、1シーズン制が最もよいとしながらも2ステージ制+ポストシーズンを導入することについて、メディア露出を増やす、収益を戻すということを言っているが、その手形はあるのか?? あるのなら、ある程度はそこを公開しないことにはカラ手形では困る。そこまで責任はとらない(とれない)ってか??
ベストメンバー規定については、これは先日、実質撤廃に近い形への改定がなされたのでもういいかもしれないが、この対談の中ではチェアマンは、(ベストメンバーでないと)お金を払って見に来ている人がいるとかスポンサーへの説明だとか、そういうことを言っている。だからそういう思考回路なんで、なんかいかにも興行みたいなところから抜け出せてないんだな、ということがわかる。まぁこれは日本の選手たちも、ネームじゃなくてパフォーマンスで見せる(見せられる)っていう部分での実績や信頼性が少ないし低いから、いつまでも世間やリーグ運営者までもがこういう次元というか思考回路なんだということを、少し自覚しないといけないかもしれない。ま、選手たちはそこまで考えるというよりは、野心を持ってチャレンジする、前へ進む、ということだと思うが。
それから観客動員数について、(J1平均の数字のことだと思うが)近年右肩下がりとチェアマンは言っているが、それはそのとおりではある。しかし、その大部分の要因は、観客動員数に多大な貢献をしてきた浦和レッズとアルビレックス新潟の集客力が落ちていることが大きな要因であることを、チェアマンは理解しているのかどうかがわからない。これはその2クラブを批判しているのではなく、その2クラブの動員数の減少がそのまま跳ね返っているという点。それは私たちの間で周知のこと。もちろん、そもそも特定のわずか2クラブにおんぶしてもらっていた状態自体が大きな問題であったわけだが、それをJリーグ全体の観客数の減少みたいなとられ方をするような話しぶりは、厳に注意すべきではないか。人気があってもキャパ的に増やせられないクラブだってあるわけで…そういう辺りにも気を配った発言をすべきではないか。まぁとにかく、キャパのあるスタジアムのクラブは(特に、あそことかあそことか…どれも大都市じゃんか)もっともっと、あと1万人くらい集客しないと。

もう1つ、全国に「Jリーグのクラブ」が増えて行くこと、増やして行くことについて、なんか明確なビジョンとか意思を持ってる風に見えない対談内容だな、って感じに思えたんだけど。「百年構想」だとか、そういうボワ~っとした言葉に収れんさせていってしまってて、、、だからしばしば、やみくもに増やし過ぎだとかいう意見や批判めいたものも出ている。クラブ数が多過ぎる、これこれくらいでいいんじゃないかと、とか。
別にやみくもに増やしているわけではないのだが、日本人が長年それしか見て来なかった(見させてもらえなかった)ナンカのイメージがあるんで、どうしてもそういうことを言う輩はこれからも出て来る。それに対して、明確なイメージを提示することができていなくないか。J1でもないJ2のクラブがある地域や町で、あるいはJ2でもないJ3のクラブがある地域や町で、どういうことが起こるのか、そこでサッカーをする子どもたちがどういう目標や将来を見ることができるのか、そういうことも語ったり調査したり拾い上げたり、そういう努力が足りないんではないか。例えば…地元のJ3のクラブに入って活躍して、さらには近くのJ1の大きなクラブに移籍したいとか、そういうイメージもできて行ったらよいんだが。

この辺にしときましょうかね。

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