5-4-1(?)

昨日の天皇杯クオーターファイナルからヴィッセル神戸VS浦和レッズを見させていただいたが、ネルシーニョ監督が繰り出してきたのは5バック戦術。浦和レッズが3-4-2-1というお馴染みのフォーメーションなんで、ミラーマッチを挑んだ形ですかね。

ところが、キックオフから10分も経たないうちに、見てるこっちにもわかるほど、最終ラインの5枚の前の2列め4枚が、中盤のプレスにしても囲い込みもできず、プレスバックもなく、やすやすと最終ラインの前がルーズになって容易にそこに入られてしまう。それに対して後ろの5枚のうちの1人がラインをブレイクして寄せて行き(まぁ仕方ないわな…)でもブレイクした後に残り4枚のスライドがないんで、そこがポッカリ空いておると…(そこがさすがに気になり始めると、今度は誰がラインをブレイクして寄せて行くのか、なんかしばしタイムロスが生じるようになってきたり…)5バックなんだから、ゾーン守備の動きをキッチリ求められるというほどでもなかろうに。だから、そこのスペースに誰か入り込んでボールをおさめたら簡単にフィニッシュへ行けるんじゃないの、、、などとブツブツ言ってたら、浦和レッズは細かいショートパスでそれをやっちゃったというのが20分過ぎ当たりの先制点。後はそのまんま、修正も利かず失点を重ねるわ、前半のうちにイエロー2枚で1人減るわ、と。この試合をライブ中継してたNHK-BSは、この試合じゃなくて同時キックオフのもう1試合(ベガルタ仙台VS柏レイソル)の方に切り替えた方がいいんじゃないか…っていう声があったが、、、まったく私もそう思いましたよ。
ネルシーニョの採った戦術、戦略が適切だったのかどうかはさておき、この試合に向けて準備をしていたはずだし、トレーニングでは一応できていたのに試合ではダメだったのかもしれないが、いずれにしても日本人選手の戦術理解度に難あり…っていうことかと。昔は日本人は戦術理解がよい的な論調だったんが、近年は逆に戦術理解度が低いと評されることが多くなり、そこは戦術理解力が低下したんじゃなくて、語られる(分析される)クラスが違ってきたということであるんで意外でも何でもないが、ただ、昔は海外のコーチや監督が戦術理解がよい的なコメントをしてたのは、もちろんリップサービスもあったろうし、こういう組織的なパフォーマンスができるなら当然にして戦術理解力も高いだろうと思われるのが、いざ使ってみたら違ってた…的な感じなんだろうと思ってる。
子どもの頃に(一部の指導者が勝つことだけを考えて)戦術を教え過ぎる、なぁ~んていう論調(批判)が日本の指導者の間に根強くあったが、実はそれはちょっと誤りであったということが最近になって明白だし。。。要は、日本の指導者が言ってた(問題視してた)戦術を教え過ぎる…というところの戦術と、いまここで言ってる戦術というものは、次元として、根幹的なところで、全然違うもの、っつうことですな。日本では子どもの頃に本当の意味での戦術(…というか、フットボールの常識というか)を伝えられてないってこと。それを伝えられる指導者や環境が不足しているということ。ただダメダメな話ではなく、むしろ、日本のフットボールはそこが問われるようなフェーズに突入してる、ということでもあるんじゃないか。

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