アジアカップ・オーストラリアVSイラク & イランVS韓国
2011.01.23
アジアカップのクオーターファイナル残り2試合。どっちも延長戦となってオーストラリアと韓国が結果的に、内容からしてまぁ順当にセミファイナルへ駒を進めた形となったが、ぶっちゃけあんまり面白味のない2試合だった。
これで中東は全滅で、むしろワールドカップ予選でどんな巻き返しをしてくるかの方が(戦々恐々というわけではなく)気になる。どう考えたってこのままじゃ、また中東諸国は(2010年大会に続いて)ワールドカップ出場権を得られない趨勢なのだから。
ただし、アジアカップの結果はワールドカップ予選において何の影響もないからね。重要なのは言うまでもなく、ワールドカップ予選なのだから。
オーストラリアVSイラクは、オーストラリアの攻撃は全くもってワンパターンで前近代的だが守備は堅い。堅いというか、デカイ人垣をゴール前につくっているのでアジア諸国でなくてもどこでも相応に苦労はするだろう。あれを揺さぶって突破しないといけないな。その可能性は日本チームに一番あると思うが、セミファイナルで対戦するウズベキスタンが、あの守備網を少しグチャグチャにして見せてくれるとよいんだが。でないと、まるでアジア各国の攻撃イマジネーションやスキルではオーストラリアの壁を突破できないみたいになってしまう。それじゃぁ毎度アジアのレベルが舐められてしまう。ま、イラクも決定的な場面は幾つかあったのだがね、どうにもフィニッシュの精度がなぁ。
日本のセミファイナルの対戦相手は韓国になった。
イランはもうちょっと何とかすると思って見ていたが、個人能力は高いけれども決定的にアイディアが乏しく、、、それと疲れからか、随分とこの試合では技術精度が低かったようだ。
韓国については、グループリーグのオーストラリアVS韓国の試合を見た感想とあまり変わらない。鋭い出足とプレッシングでボールを奪って力強い攻撃を仕掛けるが(人数をかけてくるように見えるから、日本の皆さんの中にはよい攻撃に映る向きもあるようだが)そこにイマジネーションあるとは思えない印象は、いまでも変わらない。以前の韓国はもっとオープン攻撃のイメージが強かったけれども、今日はそういうのとも違ってきている(そっちの方が迫力があった気がする)よね。ただ、シュート技術が昔からあるので長い距離のシュートであれ、結構脅威にはなるだろう。それよりも守備が、ある意味でオーストラリアと同じように戦術的でもモダンでもなく個人の能力に頼っている感じであるが非常に粘り強い。日本の守備網と比べてミスも少ない。
正直言って、日本チームよりも準備の度合いははるかに高いしチームとして固まっている。チームとしての成熟度も日本チームよりも高いだろう。以前も書いたように日本チームの方が(アジアの中で最も)見るべきフットボールを展開しているので、是非その内容・質を結果に結びつけて欲しいのだが。
ところでイランのゴドビ監督、この大会をもってイランを離れ、清水エスパルスの監督に就任することが決まっている。清水エスパルスでどんなチームをつくるのか、正直言って今大会のイランを見ていてまったく感じるものがなかった。ましてや、ヨンセン、藤本淳吾、兵藤昭弘、本田拓也、伊東輝悦、市川大祐らに、さらにフォワードの原一樹もチームを離れ、岡崎はドイツへの移籍がなくなったのかどうか不明だが、大量に選手が抜けた新シーズンの清水エスパルスはどうなるのだろう。そこにはクラブマネジメントの方針(方針転換)の一端も垣間見られるのだが、新シーズンの清水エスパルスの戦績と動向は別の意味で興味深く見守ることになろう。
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