totoにヨーロッパのリーグやワールドカップも対象に??

toto、すなわちスポーツ振興くじ(いわゆるサッカーくじ)に、少し前から超党派の議員連中がそういう検討をしておりましたな。

これまでの検討経過の中では、野球だのラグビーだのも対象にするとか言っていたが、それは無理というか無茶だろ、と思いながら見ていた。わかる人には、わかると思いますが。
よいかどうかは別として、日本のスポーツ振興、特にトップアスリートの育成強化において(国の予算がナンなんで)ますますtotoの役割というかtotoに依存するところが大きくなってきている。今では、totoの売上の増減に左右されることなく、毎年100億円という助成原資を確保できるようになっているのであって。先日のロンドン・オリンピックでも、その貢献度は非常に大きかったんだが、メディアは伝えませんな。
totoの対象となることでフットボール(サッカー)自体が大きなメリットを受けているとはほとんど思えないが、でもそういう媒介になれることは非常によいことで。そう言えばどっかのJ1所属クラブのある地方都市で(そのクラブがまた、Jで大奮闘している最中に)そこのある議員がサッカーのクラブにばかりリソースを投入するのはおかしい、、、などと議会で噛みついたようだが、そういう近視眼的なことではなく、社会のリソースが集まるところに自治体もリソースを投入して、そこで集積できるパイでもって他の競技をサポートしていく…っていうことなんだけどな。わからんかな。ヨーロッパのクラブなんてそうでしょ。「総合型スポーツクラブ」なんてわざわざ日本では呼ばないといけないが、そんな呼び方なんかしやしない。「総合型」が当たり前だから。その中心にフットボールがある、というわけで。中心となるものは必要なんですよ、どうしたって。

女子サッカーだが、今年の全国高校総体(インターハイ)で女子サッカーを創設したのに続き、関東プリンセスリーグを立ち上げるんだそうだ。着々と進めてますな。
要はこんな風に、日本のフットボールは(マヌケな時も多々あるが)中長期的な施策を次々と講じてきたわけ、長年にわたって。1993年にJリーグが創設されたが、あの時だって、あれを単なるブームとしてしかとらえてない人は大間違いなわけで、それ以前から、80年代から子どもたち(ジュニア世代)の間ではサッカーは相当人気があったし、全国各地の膨大な数のクラブチームやスポーツ少年団で熱心に指導者が活動していたのであって、そういう土台というか土壌があってこそのJリーグなのであり、ブームが去っても逆風の時期があろうとも一貫して歩み続け前進し続けられているわけ。
そういうことを知らずして、見ずして、何かこう、フットボールを急にのし上がってきやがって…ってな感じで、バカにするような態度をとったり軽視したり足を引っ張ったり嫌ったり不快感をあらわにする(…あるいは憎しみを持つ)向きがいまだに少なくない。スポーツ競技関係者や、ある一定以上の競技経験者(OB)において。大きな大きな大間違いと知るべき。それにそもそも、真にグローバルな激戦競技であるフットボールが伸びることは重要なことであるのに、国際的に活躍しておられ見聞も広いはずの御方が、何とまあつまらない態度を…と思うね。自分の育った競技が端に追いやられていることへの意識、不満のなせるワザですかね。そういう視野の狭いことでは困るなぁ。
あと、日本人はすぐに「世界」と言いたがるが、「世界」が存在しない競技なのにやたら「世界」を煽るのも止めた方がよい。特に年配の方々は言いたいのはわかるが、また、年配の方々はいまだに本当のところをご存じない方々が多いのかもしれないが、もうとっくにそういう粉飾は見えてしまってる。粉飾…つまり「世界」などと言えるものはないのに。何も無理して、背伸びして、真実を隠して、フットボールのワールドカップやオリンピックの向こうを張ろうとしなくていいじゃないですか。虚飾なんだから。そういうのはドメスティックで充実させればよいじゃないですか。何も無理して「代表チーム」なんて作らなくて。だいたい、そういう競技というか分野の日本代表(ナショナルチーム)がどこと戦うっていうの?? そういうステージは実際には存在しないのに。エキシビションみたいなものしかないのに。

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