クオーターファイナル - オランダVSブラジル

西村レフェリー、こんなビッグマッチでたいへんだったが、世界の荒波と言うか嵐の中で日本人が奮闘するのは非常に象徴的。いろんなこと、全てに通じる。

たぶんブラジルチームの方が、日本人が主審なんてやんのかよ~、ってな感じだったろうな。明らかにキックオフ直後から若い選手たちがあからさまにレフェリングにケチをつける。ロビーニョなんかイメージ変わりました。日本人は大声で威圧すれば萎縮して自分に有利に持って行ける、などと考えられてそうだ。あの態度にはTVに向かって、カード出しちゃえよ、って何度言ったことか。それと試合序盤はまるでレフェリーを確かめるように、いろんなファウルを仕掛けるもんだね。その段階でもかなり悪質なものあったと思われるし、大袈裟なファウルの受け方もあったよね。
確かに笛が少し遅いケースがあったのが気になったが、ジャッジメントとしてはおおむねおかしくなかった。後半のフェリペ・メロへの一発退場も実に正当。Jリーグでのレフェリングはナンだが、ワールドカップでのレフェリングにはお疲れさまでした、と言いたい。

さて、試合の方は前半は完全にブラジルのもの。ゴールも見事だったが、あの守備は凄い。一瞬、一拍の時間(空白)でもあると、アッという間に数人でオランダ選手を囲んでボールを狩りとってしまう。スーパーな守備網。そんなんでも守備に人数をかけているんでブラジル国民としては不満なんだろうな。でも攻撃時には一転して分厚い押し上げでなんら問題(不満)ないと思うがね。その辺、ブラジルの皆さんの感覚はわからん。
ゴールシーンも、オランダのセンターバックの間の距離感が不安定と見てとるや、ロビーニョが一気の走り込みでそこを突く…そこにセントラルミッドフィルダ―(ボランチ)の位置からフェリペ・メロの長く速いパス…ドカンとゴール。鮮やか。
スポーツ紙などでは、フェリペ・メロのパスにロビーニョが反応、とか書いてあるが、それは間違い。サッカーを知らない記者が書いているのがわかる。あのパスが出たから(出るから)走ったのでは間に合わない。相互のイメージシンクロのなせる術だ。
イメージシンクロといえば守備でもそう。守備から攻撃への切り替えもそう。ポゼッションしている時の攻撃速度急アップもそう。ブラジルチームには、誰か1人が動き出す、走り出すと少なくともその周囲の全員がパッと共通イメージを描き、そのイメージにシンクロする動きを取る。誰か特定の人間がキューを出すというのではなく、、、スーパー。
てなわけで前半は完全にブラジルのもの。この調子なら悪くても2-0か、あるいは3-0で終わり。前半で試合は見えたと思えた。

後半、オランダはスナイデルが高い位置をとる(前半は繋ぎに入ろうとして??入らざるをえなくて??位置どりが低かったようだ)が、発端はゴール前にあげた何の変哲もないロビングボールにフェリペ・メロがゴールキーパーと重なってまさかのオウンゴール。これで少し流れが変わった? フットボールは本当に心理・メンタルが大きく左右する。まさに格闘技と同じ。そしてコーナーキックから逆転ゴール。さらに一発レッド。
日本人レフェリーにイライラし過ぎだったんじゃないの?? そんなところにいつまでも心理状態を引っ掛けてしまって。肝心の試合運びへの集中はどうだったん?? オウンゴールで追いつかせてしまった後のプレーは??? 逆転されてからは???? 無敵に思えたブラジルチームのメンタルは一体どうなっていたんだ。2-0か2-1くらいでブラジル勝利、オランダは勝てないだろうと思ってたが予想外れ。ブラジルぶっちぎりに思えていたが、思わぬところで綻びがあった。それに、リードされた時の打つ手は持ち合わせてなかったのか随分淡泊な印象で、そのままオランダが逃げ切りそうに感じた方々も多いだろう。終盤、ちょっと雰囲気が荒れ気味になったように実況していたが、ブラジルが負ける時は大体いつもそうです。

ブラジル国内の新聞がもしかして、日本人レフェリーに負けた、などと書いたら嫌な気分だなあ。少なくともドゥンガ監督は、試合後のプレスインタビューで文句をぶちまけていたそうだ。

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