クオーターファイナル - パラグアイVSスペイン

アルゼンチンVSドイツは多くのVIPが観戦していたが、ミック・ジャガーがまたいたね。レオナルド・ディカプリオもいた(サングラスかけてた)とか。
それとドイツチームのベンチには日本人フィジカルコーチもおられました。選手だけでなくコーチングスタッフもこうして各国で活躍しておられるのは、とっても嬉しく重要なことです。

しかしあらためて再放送でアルゼンチンVSドイツを見ていると、アルゼンチンの守備組織は相当ボロボロだった。スペースに蓋をすることができない、アルゼンチンのディフェンダーは次の動きをとらない。マラドーナ監督の手腕ではやはりそこまでか。

さて、パラグアイの堅い守備とスペインの速く正確なパス回しが見物(みもの)のこの試合。序盤からパラグアイの速い寄せ、数人での囲い込みが目を引く。スペインが人数をかけてパラグアイ陣営に入ってくると、4枚の最終ラインの前にもう1列4枚のラインを敷いて迎え撃つ。ひきこもってばかりでなく長いボールに2枚が飛び込み、もう1枚がこぼれを狙うという鋭い仕掛け。何度か、オォ~という声が出る。スペインはパラグアイの攻略に手こずりそうで、パラグアイのペースで試合は進んでいるように思われた。
フェルナンド・トーレスがやはりキレがなく、運動量と試合勘も戻ってない。その分ビジャが、これまで自己中心的なプレーも多かったがポイントゲッターにならなきゃという自覚なのか、それとも真剣にワールドカップ得点王を狙っているのか、とにかく今大会スペインチームの重要なフィニッシャーではある。
後半、早いタイミングでフェルナンド・トーレスに替えてセスク・ファブレガスを投入するがその直後、パラグアイがPK獲得。しかしカルドソのキックをカシージャスがキャッチ。さらにその60秒後? 今度はスペインがPK獲得。シャビ・アロンソのキックは一度は決めたもののやり直しを命じられ今度は失敗、そのこぼれに詰めたセスクが引っかけられ PK!!と声を上げたがレフェリー認めず。さすがに間髪入れずのPK3連発の判定は出せないよな。しかしこの応酬から試合が動き出す。パラグアイの守備網にも先制ゴールを逃した反動か、若干スペースができ始めたような。そうするとセスクを投入したスペインのパスワークが生きてきた。残り時間少ない中、ビジャのゴールは必然。実に見応えある90分。

この日もゴールに繋がったイニエスタのドリブル。物凄く速いとか超絶フェイントがあるわけではないが、ボールが足に吸いついているような、中盤からスルスル中央突破するイニエスタのドリブルは何気に凄い。そのドリブルを確実にゴールに結びつける。ゴールに直結する、ここぞ!! のドリブル。昨年5月のチャンピオンズ・リーグのファイナル、マンチェスター・ユナイテッド戦でもイニエスタのドリブルからゴールが生まれ、ほとんど前面で語られることはないけれどイニエスタの最大の武器は実はドリブルなんじゃないか、などと思ったものだ。
長谷部は以前そんなドリブル突破(イニエスタのドリブルような柔らかさというより力強さって感じだった)からのゴール、なんていうシーンをJリーグで時折見せてくれてたんだが、ドイツに行ってからプレースタイルが変わってもはや懐かしくなった。

これでドイツVSスペインという、非常に楽しみなカードが実現することになった。

スペインのフットボールが好きという人が多い。小柄な体格で速いパス回しは確かに日本人好みだろう。スペインの4-2-3-1というフォーメーションが好きな人も多い。日本チームも岡田監督就任以降ずっとこれをやってきた。Jリーグのチームでも4-2-3-1の嗜好が強い気がする(流行に乗りやすい??)が、さらに今シーズンはそこから進んで4-3-3のチームが増えたような気がする。4-3-3の件はまた機会をあらためるとして、しかし代表チームを含めて日本のチームがやってる4-2-3-1は、どうも4-2-3-1というフォーメーションによって展開するシステムをわかってなくて取り入れているような気がしてならない。いろんな意見があるだろうが、そんなところを考えてみるには、コアな方には異論や批判(や拒否感??)も大きいだろうが、軽めの方々向けには例えばこんな本も評判よいらしい。好みや賛否はともかくちょっと見てみてもよくないでしょうか。私は、著者に対する好みはともかくとして、考える材料としてはいいんじゃないかと思うが。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4575153508/ref=oss_product
『「決定力不足」でもゴールは奪える』

ドイツも4-2-3-1。スペースを突く、スペースに走り込む運動量・連動制・組織性のドイツの4-2-3-1か、細かい速いパスワークのスペインの4-2-3-1か。

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